日本弁護士連合会(日弁連)は、裁判中の被告人に科された閉居罰をめぐり、千葉刑務所に勧告をおこなった。勧告は3月17日付。
日弁連によると、懲罰として日中の時間帯に長時間の着座や同一姿勢を事実上強制し、裁判の準備を禁じるなどの措置がとられていたという。
●弁護人への手紙の作成も制限
申立人であるAさんは、刑事裁判の被告人だった2022年9月、規律違反を理由に7日間の閉居罰を受けた。
その期間中、日中の食事などの時間を除いて、背筋を伸ばして正面を向いた安座または正座の姿勢を保つよう指導されたという。
さらに、刑事事件記録や関連書籍の閲覧、弁護人への手紙の作成なども制限されたとして、人権救済を申し立てていた。
●「エコノミー症候群も懸念される」と警鐘
日弁連は調査報告書の中で、Aさんが午前中に3時間50分、午後に4時間20分にわたり同一姿勢を事実上強制されたと認定した。
長時間にわたって特定の姿勢を強制することは、厚生労働省の通知などに照らしても「体罰」や身体的虐待に該当し得ると言及している。
さらに、「エコノミークラス症候群の発症も懸念される」と警鐘を鳴らし、世界保健機関(WHO)のガイドラインなどを引き合いに出しながら、長時間の座位が健康に悪影響を及ぼすことを強調した。
日弁連は、刑事施設によるこれらの「指導」という名の事実上の強制措置について、相当程度の肉体的および精神的苦痛を与えるものであり、憲法などで保障された「健康な生活を営む権利を侵害した」と厳しく批判している。

