新居へ移り、頼子との関係を断捨離した冴子。一方の頼子は別のママ友にも同じ要求をして拒絶され、孤立していた。冴子は新しい地で、季節の品を交換し合う対等で心地よい関係を築く。ハンドルを握る彼女の表情は、どこまでも晴れやかだった。
ようやく引っ越しのとき
引っ越し当日。 トラックに荷物が積み込まれていく様子を、私は晴れやかな気持ちで眺めていました。
隣の棟から、頼子ちゃんがこちらを伺っているのが見えました。彼女の表情は、怒っているのか、それとも焦っているのか。 でも、もう私には関係のないことです。
新居での生活は、驚くほど快適でした。 新しい土地、新しい近所付き合い。そこには、「車を出して当たり前」と言う人も、「人の朝ごはんを欲しがる」人もいません。
新しい「コンビニ」を見つけたママ友の末路
数か月後、共通の知人から風の噂を聞きました。 頼子ちゃんはその後、別のママ友を見つけて同じように「車出して」と頼み込んだそうですが、その相手は私のように甘くはありませんでした。
「車出すなら、ガソリン代と手間賃として往復で2000円ちょうだい。嫌なら自分の車で来て」 とはっきり言われ、頼子ちゃんは「冷たい! 守銭奴!」と周囲に言いふらしたそうです。
ところが、周囲の反応は「それは当たり前だよ」と冷ややかなもの。結局、彼女は周囲から距離を置かれ、今は「遊んでくれる人がいない」と嘆いているとか。
それを聞いて、少しだけ気の毒に思いましたが、自業自得という言葉しか浮かびませんでした。

