近所に越してきた夫婦は、ゴミを実家に押し付け、病身の父を足代わりに使うなど寄生を加速させる。ユイの親戚の接待まで強要され、美保と母はストレスで寝込んでしまう。自分勝手な「家族」の定義に、美保の堪忍袋の緒が切れる。
弟夫婦がくると、体が拒絶反応を示すようになった…
今年の4月、タケルの転勤で二人が実家の近くに引っ越してきました。
それを機に、タケルは以前のように頻繁に実家へ顔を出すようになりましたが、私とは一言も口を聞きません。
問題は、ユイさんも一緒についてくることです。彼女が家に足を踏み入れるたびに、私は猛烈な吐き気と腹痛に襲われるようになりました。
「美保、大丈夫? 顔色が真っ白よ」
「お母さん、ごめん……あいつらの顔を見ると、体が拒絶反応を起こすみたい」
発熱し、嘔吐を繰り返し、寝込む日々。それは母も同じでした。ユイさんが帰った後、母も精神的なストレスから寝込んでしまうことが増えたのです。
身勝手すぎる弟夫婦
それなのに、彼らの振る舞いはやりたい放題でした。
ある日、タケルが大量のごみを抱えてやってきました。
「これ、引っ越しで出た粗大ゴミ。ここで捨てといてよ。あと、新しい車買ったから、納車場所まで親父が送ってよ」
父は病身でありながら、息子に頼まれると断れない性格です。しかし、ユイさんの要求はさらに理不尽でした。
「私、車を受け取った後、2台で連なって帰るの嫌なんですよ。だからお父さんが送って、車を置いて帰ってきてください。お父さんの帰りの足? タクシーでも使えばいいじゃないですか」
呆れ果てて言葉も出ません。

