●請求を受けた場合の考え方
──借りた側が傷をつけた自覚がない場合、どのように対応すべきでしょうか。
次のような観点から検討するとよいと思います。
(1)極小の傷で、借りる際のチェックでも見落とした可能性が高い
(2)仮に利用中についた傷でも、普通に舗装道路を走っていても生じ得るもので、過失はない
(3)極小すぎて発見しようがないものなので、申告がなかったことを理由に免責補償を否定するのは信義則に反する
こうした事情があれば、請求を争う余地があります。
●運営会社「慎重な判断を要する事案だった」
ニコニコレンタカー事業を運営する「株式会社レンタス」は3月19日、公式サイトで声明を発表した。
これによると、車両返却時に出発前には確認されていなかった目視可能な1〜2ミリ程度の傷がフロントガラスに2カ所見つかったという。
同社は「当該傷は小さいものではありましたが、ガラス内部に進行する可能性があると判断」し、利用者が免責補償に未加入であったことから、修理相当額と修理期間中の休業補償料(2万円)を「預り金」として請求していたと説明している。
しかし、その後の検討の結果、「損傷の程度や状況を踏まえますと、お客様にご負担をお願いすることが適切であったかについては慎重な判断を要する事案であったと認識しております」として、請求を取りやめることにしたという。
【取材協力弁護士】
好川 久治(よしかわ・ひさじ)弁護士
1969年、奈良県生まれ。2000年に弁護士登録(東京弁護士会)。大手保険会社勤務を経て弁護士に。東京を拠点に活動。家事事件から倒産事件、交通事故、労働問題、企業法務まで幅広く業務をこなす。趣味はモータースポーツ、ギター。
事務所名:ヒューマンネットワーク中村総合法律事務所
事務所URL:http://www.yoshikawa-lawyer.jp/

