母が脳梗塞の後遺症で右半身まひになってしばらくしたころ、母を介護していた父の認知症が進み、施設に入居することになりました。
コロナ禍で途絶えた面会
入居して間もないころは、家族や親しい人たちが父のもとを訪ねてくれており、父も比較的穏やかに過ごしていたように思います。ところが、そんな日々は長くは続きませんでした。新型コロナウイルスの流行が広がり、施設や病院での面会が厳しく制限されるようになったのです。
面会は原則できなくなり、連絡手段は電話などに限られました。ようやく認められたとしても、「家族のみで1日1組、5分以内」といった厳しい条件があり、父に気軽に会える状況ではありませんでした。
父の最期に間に合わなかった悔い
その後、父は老衰で入院しました。状態が気になりながらも、当時は病院側の感染対策が厳しく、思うように会いに行くことができませんでした。
そしてある日、病院から「お父様が息を引き取られました」と連絡が入りました。入院してから間もない時期のことで、私は最期に立ち会うことができませんでした。葬儀も、ごく近しい家族のみで静かに執りおこないました。

