母の暴言に限界を迎えた諒子は、二世帯住宅での同居継続を諦めて親と別居することに。母は逆上し、過去に子育てでかかったお金まで要求してきて…。
とうとう母の言動に限界を感じる
ある夜、母の一言でついに私の中の何かがプツンと切れてしまいました。
「浩二さんまだ帰ってこないの?稼がないし家庭にも尽くさないし、一体なんのためにいるのかしらね?」
浩二は家族のために働き、激務で平日は不在ながらも休日は精一杯家族と向き合ってくれています。それなのに母はこの言いぐさです。その瞬間、私の何かが弾けました。
「お母さん、もう聞いてられない。私はもう浩二と透哉とこの家を出る」
母は一瞬呆然とし、次の瞬間、般若のような形相になりました。
「は?私たちが用意した土地に家を建てさせてやったんでしょう?おかしなこと言うもんじゃないわよ。出ていくならば今までかけてやったお金、全部返しなさい。学費、結婚式のお祝い金、出産祝いも全部ね」
最後まで金銭を盾にして私たちを支配しようとする母を、このときは不憫にさえ思いました。脅しでもしないとだれも周りにいてくれないことを本人は気づいているのでしょうか。
暴走する母と最愛の夫。私は決意した
「おいおい、何の騒ぎだよ」
母の家の方まで響く声に驚き、父が仲裁しにきてくれました。一度は父の執り成しで表面上の和解をしましたが、母の暴走は止まりません。
浩二はこの騒ぎを知りませんが、その翌日からさらに冷たくなった母の態度や私の表情を見て何かを察しているようでした。本来なら家族のにぎやかな笑い声が響くはずの二世帯住宅が監獄のようになっているなんて…。
私は「もうこのままではいられない」と感じ、密かに二世帯住宅を出ていく決意を固めていました。

