平穏な新生活を送るサユミの家に、泥酔した玲奈が襲来。家族を侮辱する彼女に対し、夫の恭司が立ちはだかる。「血のつながりではなく、覚悟が"父"にする」と一蹴し、玲奈の無責任さを冷徹に批判する。
招かれざる客となった友人
恭司さんと再婚し、私たちは念願のマイホームを購入しました。
あたらしい環境で、シンとリン…そして、おなかの赤ちゃんと、しずかでおだやかな時間をすごしていたある日…。
深夜に、はげしいインターホンの音とどなり声が聞こえ、私たちはとび起きました。
「サユミー! 出てきなさいよ! 自分だけしあわせになろうっての…?うらぎりもの!」
ドアを開けると、そこには、泥酔し、髪をふり乱した玲奈が立っていました。
「所詮は義理の父親」と言われ…
「子どもたちをうばわれた……!私の人生、めちゃくちゃよ」
玲奈は玄関で叫ぶと、今度は声を低くしてささやくようにつぶやきました。
「…ねえ、恭司とか言ったけ? サユミ…あんたもだまされてるのよ。あたらしい子が生まれたら、つれ子のシンやリンのことなんて、どうせかわいがらなくなるに決まってる…。所詮は義理の父親でしょ?」
彼女の口から出た残酷な言葉に、私はこおりつきました。
しかし、その時、いつも温厚な恭司さんの空気が、一瞬でするどいものに変わりました。
「……いいかげんにしてください」

