数か月後、玲奈から謝罪の手紙が届く。恭司の言葉で目を覚ました彼女は、工場ではたらきながら、自立の道を歩み始めていた。サユミは返事を出さないまま、手紙をそっとしまう…。
ある日、友人から届いた手紙
あの嵐のような夜から、数か月。
季節がめぐり、ポストに一通の手紙が届いていました。差出人は”玲奈”でした。
おそるおそる中を開くと、そこには、以前のトゲトゲしさは消え、どこかよわよわしくも、しっかりとした筆跡で、謝罪の言葉がつづられていました。
変わり始めた友人
「サユミ、あの時は本当にごめんなさい。
最低なことを言ったと、今は心から恥じています。
あの夜…恭司さんに言われた言葉が、ずっと頭からはなれませんでした。
私が今まで「愛」だと思ってすがってきた男たちは、だれもあんなふうに、私や子どもを守ってくれなかった。
そんなダメな男たちに子どもをあずけて、たのしんでいた自分が…目の前の不安や孤独から逃げていた自分が、どれほどおろかだったか……やっと気づきました」
手紙によると、玲奈は夜の仕事を辞め、今は地方の工場で寮生活を送りながら、まじめにはたらき始めたそうです。
いつか母親として、もう一度子どもたちに会わせてもらえる自分になるため…一から、自立を目指すと書いてありました。

