離婚しても元夫から通知が止まらない
けれど、夏乃の表情は晴れない。
「でもね……離婚してからの方が大変かも…」
夏乃のスマホが机の上でブブッ、と震える。画面に表示されたのは「平治」の名前。
「今どこ?」
「大事な用があるから電話して。本当に大変なことになる話だから」
夏乃はメッセージを見ると大きくため息をつく。
「無視しなよ。着信拒否していいんだよ」
「それができないの……。お金のこととか、まだ話し合わなきゃいけないことが残ってて。それに、彼、今……」
夏乃が言い淀んだ理由は、後で知ることになるあまりにも理不尽な現状だった。
「なんでこんなことになっちゃったんだろう…」
彼女の呟きが、冷めたコーヒーの湯気と一緒に消えていった。
あとがき:逃げ場のない「通知」の恐怖
「別れたら終わり」という常識が通じない相手ほど怖いものはありませんよね。第1話では、物理的な距離よりも心理的な境界線を踏みにじってくる平治の不気味さを描きました。スマホが震えるたびに心臓が跳ね上がる夏乃の絶望感に、胸が締め付けられた方も多いはず。幸せになるための第一歩が、まさかさらなる地獄の入り口だったなんて……祥子の怒りが私たちの代弁者です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

