当時、私は28歳。0歳の娘を連れ、保育園へ1歳の息子を迎えに行ったその足で実家へと向かいました。急きょ、仕事で使うことになったスーツを取りに行くためです。
しかし、駐車場に車はないのに、家の中には明かりがついています。「両親か弟が、出かける前に電気を消し忘れたのかな?」と思ったのですが……。
台所から聞こえる謎の物音
家に入ろうとすると、なぜか玄関の鍵は開いたまま。私は子どもたちを連れて、物音を立てないよう恐る恐る中へ入っていきました。すると、台所から食器が触れ合う音や、野菜を切るトントンという音が聞こえてきます。「お母さんが料理をしているんだ」と思い、後ろ姿の女性に向かって「ただいまー!」と声をかけました。
その瞬間、その女性が「きゃーー!」と悲鳴を上げたのです。私も驚いて「わーー!」と一緒に叫び、パニック状態に。息子はびっくりして今にも泣きそうでしたが、ぐっとこらえて私の後ろに隠れました。
私たちはお互いに「誰ですか?」と問いかけ、バクバクする心臓を抑えながら自己紹介をすることに。
判明した女性の正体と「同棲ごっこ」
なんと、その女性は当時27歳だった弟の彼女(当時25歳)でした。弟は両親の帰りが遅いことを知って、2人で晩ごはんを作ろうとしていたようです。私の知らない間に、彼らは両親の留守を狙って、実家で「同棲ごっこ」のようなことを繰り返していたのでした。
驚いたのは、自己紹介をしたあとの彼女の態度です。そのときの私はすっぴんで、特におしゃれもしていない格好。そんな私のことを上から下までじろじろと見てきて、ニヤリと笑いながら、「あー、たしかに〇〇(弟の名前)に顔が似てる~!」と、どこか小馬鹿にするような言い方かつタメ口で言い放ったのです。
私はムカッとするのを堪えて「よく言われるよ〜」と愛想笑いで返しましたが、一気に不快な気分になりました。

