平治の本性は、過去の暴力や異常な所有欲にまみれた典型的なDV加害者だった。恐怖で身動きが取れない夏乃に対し、祥子は「それは愛ではなくストーカーだ」と断言。専門家の力を借りるべく、弁護士の紹介を決意する。
完全にストーカー化した元夫
「あの男、完全にストーカーだよ」
私は夏乃の実家を訪ね、真剣に切り出した。平治の行動は、もはや未練なんてかわいいものではない。
思い返せば、彼は昔から「所有欲」が異常だった。2人がまだ同じ職場で働いていたころの飲み会を覚えている。夏乃が上司や他の男性社員と楽しそうに話しているのを見ただけで、平治は突然キレて、ジョッキを叩きつけた。
「俺の女に何してくれるつもり?」
真っ赤な顔で暴れ回り、数人の上司に押さえつけられる平治の姿は、失笑を通り越して恐怖だった。
ストーカーの元夫はDV気質もあった
あの時、夏乃が必死に謝って回ったから大事にはならなかったけれど、あれは明確な「警告」だったのだ。
「離婚話の時も、平治がごねたんでしょ?」
「……うん。離婚を切り出したら『浮気したのはお前のせい』って言ってきたり、急に暴れて壁を殴ったり…。かと思えば急に泣き出して、見捨てないでくれって言いだしたり…」
夏乃が語るエピソードの一つ一つが、典型的なDV加害者のそれだった。

