これは、以前付き合っていた彼とのお話です。彼はどこか抜けたところがあり、ときどき「どうしてそうなるの?」と思うような一面を見せる人でした。けれど当時の私は、そんな不器用さも含めて彼の魅力だと思っていて、「ここは直してほしい」と彼に伝えるような、大きな不満はなかったのです。ところがある日、思いがけない出来事が起こって……。


デートはため息からスタート
ある日、私たちはランチをするため、駅で待ち合わせをしていました。私はこの日のために選んだワンピースを着て、楽しみな気持ちで彼を待っていたのです。すると、正面から彼がやってきました。その姿を見た瞬間、私は思わず心の中でため息をついてしまいました。
上半身はおしゃれなシャツできちんと整っているのに、足元はサイズが合っているのかわからない、ダボダボのサンダルなのです。全体のちぐはぐさが気になったものの、本人は満面の笑みで、まったく気にしていない様子でした。
会計時、彼が思わぬ行動に…
その日は歩くたび、彼の足元からペタペタと音が響いていました。ちぐはぐな服装と、足元のペタペタ音は気になります。ただ、当時の私は彼のことが好きなあまり、これくらいの違和感なら目をつむっていました。
しかし、ランチを終えて会計をするとき、またしても彼の気になる一面が出てきたのです。
レジの前に行き、「ここは俺が払うから大丈夫だよ」と言って財布を取り出してくれたところまではよかったのです。ところが次の瞬間、足りない小銭を探そうとして、彼は床の上でカバンを大きく広げ、端数の数十円を探し始めたのです。
後ろに並んでいる人への配慮もなく、私は周囲の視線が気になってしまいました。

