弁護士・阿部による法的な追及が始まる。威勢よく喚いていた平治だったが、刑事告訴や社会的な制裁の可能性を突きつけられると一転して意気消沈。監視下でようやくアパートとスマホの解約書類に署名をし、陥落する。
頼りになる弁護士
紹介した弁護士、阿部先生は、夏乃が持参したLINEの履歴とインスタの不正アクセスの証拠を見るなり、深く溜息をついた。
「これは典型的な執着型のストーカーですね。ご自身で対応するのは非常に危険です。今日から、元ご主人との直接のやり取りは一切禁止してください」
阿部先生は手際よく動いてくれた。まず、平治に対して「今後、夏乃さんへの一切の連絡を禁じる。連絡はすべて弁護士を通すこと」という受任通知を内容証明で送付した。
ついに私に連絡をしてきた、親友の元夫
数日後、案の定、平治から私の方に連絡がきた。
「祥子ちゃん! 夏乃に言っといてよ、弁護士なんて大袈裟なことするなって。俺たちは話し合えば分かる仲だろ? 部屋だって、追い出されたら俺、路頭に迷うんだよ!」
電話越しでも伝わる、自分勝手な理屈。私は冷ややかに返した。
「平治さん、あなたの言う『話し合い』は、ただの脅しと愚痴ですよ。これ以上連絡してくるなら、私も証拠として弁護士に提出します」
平治は「冷てえなあ!」と捨て台詞を吐いて切った。しかし、ここからが本当の戦いだった。平治の居座っているアパートと、彼が使っているスマホの契約だ。どちらも夏乃名義。これを解約しなければ、本当の自由はない。

