びまん型胃がんの治療法
胃がん同様に、びまん性胃がんの初期であれば外科的治療を行います。しかし、びまん性胃がんは進行がんで発見されることが多いため、薬物療法を行う場合が多いです。
外科的手術
転移がなく、病変の範囲が手術で取りきれる場合には、手術により病変を取りきります。びまん性胃がんでは初期で発見されることが少ないですが、手術で取りきれる場合の予後は良好です。手術では、がんと胃の一部または、胃すべてを取り除きます。
また、家族歴や遺伝子検査などから遺伝性びまん性胃がんであると診断された場合には、将来的に胃がんの発症のリスクが高いため、予防的に胃全摘術を選択することもあります。
薬物療法
遠隔転移があったり、手術で胃がんの病変を取りきることが難しい場合には、薬物療法が選択されます。薬物療法のみでがんを完全に取り除くことは難しいです。しかし、薬物療法を行うことでがんの進行を抑いたり、症状を緩和させる効果がある事が分かっています。薬物療法がおこなえるかどうかは、患者さんの状態や、がんの状況などにより決定されます。ご自身の治療については、主治医に確認をしてみましょう。
緩和ケア・支持療法
緩和ケアとは、がんに伴う体の痛みや不安などの精神的なつらさを和らげるための治療です。支持療法は、がんそのものによるつらい症状や治療に伴ってみられるつらい副作用を軽減するための治療を指します。がんの治療をする際には、さまざまな体のつらさや不安が起こることがあります。このつらさを一人で抱え込まずに、周囲の人や医療スタッフに相談をしてみましょう。
「びまん型胃がん」についてよくある質問
ここまでびまん型胃がんを紹介しました。ここでは「びまん型胃がん」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
びまん性胃がん(スキルス胃がん)と遺伝性びまん性胃がんの違いについて教えてください。
和田 蔵人 医師
びまん性胃がん(スキルス胃がん)の中で、CDH1遺伝子の変異があり、常染色体優性遺伝され高率にびまん性胃がんを発症するものが遺伝性びまん性胃がんです。日本では少ないと考えられていますが、常染色体優性遺伝であるため、親がこの遺伝子を持つ場合、半数で発症するため注意が必要です。遺伝性びまん性胃がんでは、家族歴が非常に重要で、一度近親者(両親、兄弟、子供)または、二度近親者(祖父母、叔父・叔母、おい、めい、孫)にびまん性胃がんと診断された方が多くいる場合に疑われます。強く疑われる場合には遺伝学的検査を行いますが、まずは心配であれば消化器内科で相談をしましょう。

