ウォークマン、MD…「音漏れ」にヒヤヒヤした記憶
次いで多かったのが音楽に関する思い出です。カセットテープのウォークマンから始まり、MDやCDウォークマンへと変遷したモバイルオーディオ。イヤホンからは常にシャカシャカという「音漏れ」が聞こえ、誰が何を聴いているのかが推測できてしまうのも、当時の独特な風景でした。
「アルバムホルダーをカバンに入れて持ち歩いていた」「お気に入りの曲をカセットに録音して、自分だけのプレイリストを作っていた」という声からは、デジタルにはない「選ぶ」ことへの愛情や、手間をかける楽しさが伝わってきます。
「人間味」は幻想か、それとも失われた宝物か?
「窓の外をただ眺めていた」「誰かと目が合って気まずくなるのも人間味だった」といった、投稿主の感じた「人間味」に同意する声は後を絶ちません。スマホという「個人の世界」へ没入するツールがない分、車内には確かに他者の存在を感じる隙間があったのかもしれません。
一方で、冷静な視点も投げかけられています。「本を読んでいても音楽を聴いていても、当時も結局は自分の世界に閉じこもっていたよ」「結局、媒体が変わっただけで、みんな何かを見ていたことに変わりはないのでは?」といった指摘です。
かつての電車内も、実は今と同じように、誰もが日常から離れるための「避難場所」を必要としていたのかもしれません。あの頃の不便さは、現代の私たちには少しまぶしく、温かい「人間味のある風景」として記憶されているようです。
(LASISA編集部)

