用意していた爆弾を投下
「そろそろいいかな。トドメを刺すわよ」
私は震える指で、あらかじめ用意していた「シナリオ」を送信した。
「まどか:本当にごめんなさい。実は……リョウさんのこと、私知ってるんです」
「リョウ:え? どういうこと?」
「まどか:私、リョウさんの奥さんの友達なんです。りかこさんのこと、知ってますよね?」
一瞬で、既読がついた。そして、それきり返信が止まった。 私はさらに追い打ちをかける。
「まどか:既婚者ですよね。意外とこういうのって、どこからかバレるもんですよ。離婚したくないなら、こういう遊びはやめたほうがいいですよ。奥さん、すごくあなたのこと信頼してるみたいですから。……今回は、奥さんには黙っておいてあげます。これが最後の警告です」
数分後、GPSのドッとが動き出した。猛スピードで自宅方向へ向かっている。 私は静香とハイタッチを交わした。
「見た!? あの逃げ足の速さ!」
「でも、これで終わらせないんでしょ?」
「ええ。一生消えない『監視の目』があることを、彼に分からせてやるわ」
あとがき:姿なき審判の鉄槌
あえて正体を明かさず、「妻の友人」という第三者を装って警告する。この「誰にバレたかわからない」という恐怖こそが、逃げ場のない監獄の始まりです。亮平が必死に逃げ帰る様子をGPSで眺めるりかこの視線は、もはや愛情ではなく、冷徹な観察者のそれ。肉体的な不倫に至る前に、精神をじわじわと削り取る。これこそが、賢い妻が選ぶ最も残酷でエレガントな復讐劇でしょう。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

