「なんで渡したの!」泣き崩れる息子。【大切なおもちゃ】をめぐり「取り返しのつかないことをしてしまった」話

「なんで渡したの!」泣き崩れる息子。【大切なおもちゃ】をめぐり「取り返しのつかないことをしてしまった」話

その場の流れを優先

私は「もう使ってなかったよね」「新しいおもちゃもあるでしょ」と言いながら、彼の腕からそれをそっとはなし、「預かるね」と持ち上げました。

後ろでは「ダメ!」という泣き声が続いています。玄関の外では相手の方が待っていて、「大丈夫ですか」と気遣っています。私は迷いながらも、そのままそれを手渡しました。

普段は感情的に相手を責めることのない子なのに「なんで渡しちゃうの!」と大粒の涙をこぼしながら訴える息子。その姿に、胸の奥がざわつきました。

やめようと思えばやめられたはずなのに、私はその場の流れを優先してしまったのです。

引き返せたはずの選択

譲る相手に謝って、今日はやめると伝えることもできたはずです。息子の涙を見ながら、その選択肢が頭に浮かんでいたのに、私は立ち止まりませんでした。

ドアを閉めたあとも泣き続ける姿を見て、私も思わず涙がこみ上げました。

私は何を優先したのか。

片付けたい気持ちと、その場の段取りばかりを守って、目の前の子どもの気持ちを後回しにしてしまったと、大きな後悔が押し寄せたのです。

私は何度も「ごめんね」と伝えました。
「もう一回、ちゃんと聞いてほしかった」と彼は真っ赤な目で私を見つめました。

その言葉を聞いて、私は改めて、自分が確認を省いたことの重さに気づいたのです。

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