モヤモヤが残ってしまった久々の再会
実家に帰り、母にその話をすると、母は台所で手を止めずに言いました。
「人には言いたくない事情もあるのかもね。借金があるとか、すごく厳しい職場だとか……。でも秋穂、せっかくの再会なんだから、野次馬みたいな真似はよしなさいよ」
母に宥められましたが、私の胸には冷たい澱のようなモヤモヤが残りました。隠し事をするような仲だったっけ? 私たちは何でも話し合える、一番の親友だったはず。
私はその違和感に無理やり蓋をして、スマホの画面に「今日は楽しかったよ」と、嘘のない、けれど半分だけの本音を打ち込みました。
あとがき:友情の賞味期限と「大人の顔」
久しぶりの再会が、期待していた通りの「あのころ」に戻れるとは限らない切なさが漂う初回です。15年という歳月は、単なる思い出の蓄積ではなく、人に見せたくない「事情」や「武装」を育んでしまうもの。秋穂の抱くモヤモヤは、相手を大切に思うからこそ生まれる、誰もが一度は経験する感情ではないでしょうか。純粋な友情と、大人の社交辞令の境界線で揺れ動く心理描写が、この物語の序章となっています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

