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「グルカゴン」ってどんなホルモン?効果やグルカゴン注射の目的・副作用も医師が解説!

「グルカゴン」ってどんなホルモン?効果やグルカゴン注射の目的・副作用も医師が解説!

グルカゴン注射の副作用

グルカゴン注射の副作用

グルカゴン注射には、副作用もあります。事前に説明されるケースもありますが、一度整理して知っておきましょう。

消化器症状(吐き気・嘔吐)

グルカゴン注射を打った後に、吐き気や嘔吐が出ることがあります。グルカゴンには消化管の動きを抑える効果があるため、消化器系への影響が出るためと考えられます。
一時的なものであるケースが多いのですが、症状が強い場合は医師へご相談ください。

頭痛や倦怠感

頭痛やだるさを感じる方も、中にはいます。
グルカゴン注射によって血糖値が急激に上昇するため、一時的に頭痛やだるさを感じているのかもしれません。

二次的な低血糖

グルカゴン注射は血糖値を上げる効果がありますが、しばらくすると二次的な副作用として血糖値が逆に低下することがあります。これは、大量のグルカゴンに反応して膵臓からインスリンが分泌されたり、肝臓の貯蔵糖分を使い果たしたりするのが原因と考えられます。
注射のあとにだるさや空腹感、冷や汗などの低血糖症状が現れた場合はすぐにブドウ糖を摂取し、血糖値を上げるようにしましょう。また、グルカゴン注射はあくまで応急処置であるため、意識が戻ったあとも速やかに医療機関を受診することも大切です。

アレルギー反応(過敏症)

稀ではありますが、グルカゴン注射に含まれる成分に対してアレルギー反応が起こる場合があります。発疹や痒みといった皮膚症状の場合もありますが、重度の場合息苦しさや血圧低下を伴う可能性も考えられます。
注射後にじんましんが出たり呼吸が苦しくなったりした場合は、直ちに医療機関へ連絡して適切な処置を受けてください。

グルカゴン注射の注意点

グルカゴン注射の注意点

グルカゴン注射には、いくつかの注意点もあります。順番にみていきましょう。

肝臓に蓄えがないと十分な効果が得られない

グルカゴン注射は肝臓に蓄えられた糖分を放出させる薬のため、十分なグリコーゲンが貯蔵されていないと期待する効果が得られません。
重度の肝硬変を患っている人や、極度の飢餓状態、長時間にわたる激しい運動後などは、グリコーゲンの貯蔵は不十分です。このような状況では、呼び出す糖分の材料が足りず、血糖値が思うように上がらないおそれがあります。もしグルカゴン注射をしても効果が得られない場合は、再度グルカゴンを使用するのではなく、ブドウ糖の注射などによって血糖値を回復させる必要があります。

アルコール性低血糖には効果がない

アルコールの大量摂取による低血糖では、グルカゴンによる血糖上昇効果は期待できません。アルコールの代謝過程で肝臓のグリコーゲンが消費され、貯蔵が少なくなるためです。また、アルコール代謝が脂肪やアミノ酸から糖分を作る作用を低下させる点も挙げられます。
そのため、アルコール性低血糖の場合は、グルカゴンではなくブドウ糖の注射などをおこないます。

意識が戻ったら速やかに糖質を摂取する

注射によって血糖値が回復して意識が戻ったら、吸収の良い糖分を速やかに摂取しましょう。

グルカゴンによって二次的な低血糖が起こる可能性があるためです。摂取する糖分は、速やかに吸収されて血糖値を上げる「ブドウ糖」が望ましいです。ブドウ糖は医療機関からあらかじめ処方されるケースもありますが、ドラッグストアでも購入できます。低血糖を起こす可能性のある方は、あらかじめ用意しておくことをおすすめします。

使用できない方もいる

以下のような持病がある方は、薬によって逆に危険な状態におちいる可能性があるためグルカゴン注射を使用できません。
・褐色細胞腫
・パラガングリオーマ
また、過去にグルカゴンの成分にアレルギー反応が出た方は、さらに強いアレルギー反応が出る可能性があるため使用できません。持病やアレルギーのある方は、必ず医師へ伝えておきましょう。

「グルカゴン」についてよくある質問

「グルカゴン」についてよくある質問

ここまでグルカゴンについて紹介しました。ここでは「グルカゴン」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

グルカゴンとインスリンの違いについて教えてください。

伊藤 陽子(医師)

グルカゴンとインスリンの最も大きな違いは、血糖値への影響です。以下のように、両者は逆の役割を持ちます。
・グルカゴン:肝臓や脂肪中の材料から糖分を作り、血糖値を上げる
・インスリン:細胞中に血液中の糖分を取り込み、血糖値を下げる
二つのホルモンがバランスよく働くことで、私たちの血糖値は一定の範囲内に保たれています。

まとめグルカゴンは血糖値を上昇させるホルモンです

グルカゴンは、血糖値が下がった時に肝臓の「グリコーゲン」という物質を分解してグルコースを作り、血糖値を上げる物質です。医薬品としては、低血糖時に血糖値を急激に上げる応急処置や、消化管の検査前の処置としておもに使われます。

糖尿病の方や消化管の検査を受ける方は、グルカゴンによる処置を受けることがあるかもしれません。気になる点があれば、医師へご相談ください。

「グルカゴン」と関連する病気

「グルカゴン」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内分泌系

糖尿病

胃がん

大腸がん

グルカゴンは、通常体内では血糖値を上げる働きを持ちます。医薬品としては、低血糖時の緊急処置や、消化管のX線や内視鏡検査に使われます。

「グルカゴン」と関連する症状

「グルカゴン」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

ふらつく吐き気嘔吐

だるさ

冷や汗が出る

意識を失う

これらの症状は、血糖値がひどく下がり「低血糖」になったときに現れます。通常は血糖値が下がると、体内でグルカゴンが働いて血糖値を回復させますが、糖尿病の方はうまくそのコントロールができない場合もあります。低血糖になった際の対応は必ず医師と確認しておきましょう。

参考文献

グルカゴンGノボ注射用1mg(添付溶解液あり)添付文書

糖尿病診療ガイドライン2024|日本糖尿病学会

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配信元: Medical DOC

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