親友に嘘の職業を告げられていた
帰り道、車を運転する利一が「美紀さんのご主人、面白い人だったな」と呑気に言いましたが、私はショックで呆然としていました。
どうして嘘をついたんだろう。私が何か、彼女のコンプレックスを刺激するようなことを言ったのだろうか。「事務職同士、お互い大変だね」と共感し合った、あの時の彼女の頷きは、すべて演技だったのか。
夜、暗いリビングで一人。私は震える指でLINEを送りました。
『美紀、今日はありがとう。……さっきご主人が言ってたけど、美紀って幼稚園教諭だったの? どうして事務だって嘘ついたの? 私は、美紀とは何でも話せると思ってたから、正直ショックです』
送信ボタンを押した後、画面の端に「既読」の文字がつきました。しかし、その晩、返信が来ることはありませんでした。
あとがき:暴露された秘密、崩れゆく信頼
最も残酷な形で嘘が暴かれてしまった第2話。夫の何気ない一言が、美紀が必死に守ろうとしていた「避難所」を壊してしまいました。秋穂の「何でも話せると思っていたのに」というショックは、友情への自信の裏返しでもあります。相手を信じているからこそ、隠し事が裏切りに感じてしまう……。家族の前で取り繕いながらも、内面で渦巻く疑念と焦燥感が、物語に緊張感を与えるターニングポイントです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

