画面越しに見つけた「我が家」
それは、家事の合間にふとスマホを眺めていた時のことでした。
近所で家が売りに出されるという噂を聞き、何気なく大手住宅情報サイトを開いてみたのです。
「どのあたりかしら……」
画面をスクロールしていた指が、ピタリと止まりました。
そこには、見覚えのあるベージュの外壁、私が手入れしている玄関先の寄せ植え、そして数年前に新調したばかりのポストが映し出されていたのです。
「えっ……これ、うちじゃない?」
物件情報のタイトルには「陽当たり良好・築浅物件」の文字。しかし、記載されている住所は近所の別の番地でした。どうやら、売りに出された隣家の情報を載せる際、業者が間違えて我が家の写真を掲載してしまったようなのです。
広がる不安と不信感
心臓がバクバクと音を立てるのを感じました。自分の家が知らない間に「商品」としてネット上にさらされ、不特定多数の人に見られている。その事実だけで、背筋が凍るような思いでした。
「もし、これを見た人がうちを見学に来たら?」
「防犯面は大丈夫なの?」
不安は次から次へと溢れてきます。夫に相談すると、夫も絶句していました。
「これはひどすぎる。勝手に写真を撮るだけでも問題なのに、間違えて掲載するなんてプロとしてあり得ないよ」
私たちはすぐに、サイトに記載されていた不動産業者へ連絡を入れることにしました。

