運動中の息苦しさは『アスリート喘息』のサイン? 原因と対策とは【医師解説】

運動中の息苦しさは『アスリート喘息』のサイン? 原因と対策とは【医師解説】

運動誘発性喘息は防げる? 対策と治療

運動誘発性喘息は防げる? 対策と治療

編集部

運動誘発性喘息は、どのように診断されるのでしょうか?

表先生

通常の気管支拡張薬の前後で肺機能の変化を見る気道可逆性試験に加え、運動前後で、一秒量と呼ばれる「1秒間にどれだけ息を吐き出せるかを示す指標」の変化を確認すると診断が可能です。しかしながら、この方法はあまり現実的ではなく、行っている施設も限られます。実際は、運動前後の症状などの経過から診断することが一般的です。

編集部

治療や対策について教えてください。

表先生

運動前に気管支拡張薬を予防的に吸入する方法や、ロイコトリエン拮抗薬の内服が用いられます。運動時の発作の頻度が多い場合は、吸入ステロイドも使用します。また、運動前に10〜20分程度のウォーミングアップを行うことや、寒冷時にはマスクを着用することも予防につながるとされています。ただし、プロのアスリートでは一部の薬剤に使用制限があったり、使用可能であってもTUE(治療目的使用に係る除外措置)が必要となったりすることがあります。必ず医師やコーチなどと相談しながら、適切に管理することが重要です。

編集部

運動誘発性喘息と診断された場合、運動は控えた方がよいのでしょうか?

表先生

運動といっても内容や強度はさまざまで、どの程度で症状が出るかには個人差があるため、一律に運動を控える必要はありません。大切なのは、症状が出やすい条件を自身で見極めながら、無理のない範囲で続けていくことです。完全にやめてしまうのではなく、発症しない範囲で調整しながら運動を継続することをおすすめしています。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

表先生

運動で症状が出ると、「体質だから仕方ない」「運動は控えた方がいいのでは」と感じてしまう人も多いと思います。しかし、運動誘発性喘息は正しく治療すれば、多くの場合で症状をコントロールできます。大事なポイントは、無理に我慢することではなく、自分に合った予防と治療を取り入れることです。適切な吸入薬の使用やちょっとした工夫で、安心して運動を楽しめるようになります。

編集部まとめ

喘息にはさまざまなタイプがあり、運動をきっかけに症状が出る運動誘発性喘息もその一つです。体力の問題と見過ごされやすい症状の中にも、喘息が隠れている場合があります。特に、運動後に遅れて咳や息苦しさが出るケースは見逃されやすいため注意が必要です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ相談することが大切です。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。