検査の選び方で何が変わる? 次の判断につなげるために
編集部
ほかにはどのような検査が行われるのでしょうか?
廣瀨先生
安静時には異常が出にくい場合、運動負荷試験を行います。また、ホルター心電図は24時間心電図を記録し、日常生活中の異常を調べます。症状が断続的に出る人に有用な検査といえます。
編集部
さらに詳しく知るための検査がありますか?
廣瀨先生
冠動脈の状態を直接確認する心臓カテーテル検査です。入院のうえ局所麻酔を使い、手首や肘、足の付け根の動脈から、細い管(カテーテル)を心臓まで入れます。そこに造影剤を注入し、血管をX線撮影することで、どこがどの程度狭くなっているかを詳しく評価できます。
編集部
カテーテル検査には少し怖いイメージがあります。
廣瀨先生
過度に怖がらずに受診してもらえたらと思います。なぜなら、すべてのケースでカテーテル検査を行うわけではありませんし、心臓CT検査で冠動脈の状態を詳しく調べる方法もあります。また、近年では撮影したCT画像をもとに血流への影響を解析して、狭窄(きょうさく)が実際に心筋虚血を引き起こしている可能性まで推定できるようになってきました。解析結果を踏まえ、本当にカテーテル検査が必要かどうかを判断できるのです。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージをお願いします。
廣瀨先生
心筋の虚血がなければ、薬物療法で対応可能なケースもたくさんあります。検査や治療に対する不安から受診をためらっている人は、必要以上に恐れず、まずは現状を確認するという意味でも医療機関へ相談してみてはいかがでしょうか。
編集部まとめ
虚血性心疾患は、症状だけで判断が難しく、検査によって初めて心臓の状態が明らかになります。心電図や心エコーといった基本的な検査から、CTやカテーテル検査まで、それぞれに役割があります。不安を感じたら早めに受診し、検査を通じて正確な情報を得るよう心がけましょう。
参考文献
循環器病ガイドラインシリーズ(一般社団法人日本循環器学会)

