●「怖くて無理」別れの引き金になった夜
だが、その関係は突然終わりを迎えた。
弁護人:なぜですか?
被告人:その数日前、一緒に飲んでいた際に、私に希死念慮が出た姿を見て、被害男性が「怖くて無理」って。
弁護人:何をしたんですか?
被告人:タオルケットを首にかけて「死にたい」と言って、被害男性がそれを見て止めて。
弁護人:本当に自殺をしようとしたのですか?
被告人:本気ではないですが、死にたいと。
別れは対面ではなく、LINEで告げられた。
すでに被告人は新居に入居していた。二人で暮らすはずだった部屋で、年末年始を一人で過ごした。新たな住まいを探しながら、孤独だけが募っていった。
大量のメッセージについて「同棲解消で苦しんだ心境などを伝えたかった」と説明。現在は恋愛感情はなく、「二度と連絡を取らない」と誓約した。
一方、弁護人は最終弁論で、直前の交際解消という経緯を挙げて、被害男性にも相応の問題があったと主張した。
●届かなかった“拒絶のサイン”
検察官はこれに反論する。すでに示談が成立し、金銭問題も解決していたこと、さらに計1万回を超える連絡に一切返事がなかったことから、被害男性が連絡を取る気がないことはわかっていたなどとも指摘した。
被告人は短く肯定するのみで、当時の心情については多くを語らなかった。
家族についても詳しい説明はなく、社会復帰後に監督する人は「身内にはいない」と述べた。今後は一人暮らしを予定しているが、仕事もなく、生活の見通しは立っていない。

