もっと早く受診していれば……
編集部
これまでを振り返って後悔していることはありますか?
ごんたさん
もっと早く受診していればよかったというのが一番の後悔です。受診の1年ほど前から太ももの腫れには気づいていましたが、痛みもなく、そのままにしてしまいました。また、がんの種類や治療方法について、もっと医師に質問すればよかったと思っています。医師の説明は分かりやすくはありましたが、やや抽象的だったと感じています。気持ちが重くなりすぎないように配慮してもらったのだと思いつつも、自分の体に起きていることをもっと具体的に理解したかったと今では感じています。
編集部
現在の体調や生活について教えてください。
ごんたさん
治療を終え、経過観察中です(取材時)。抗がん剤治療と長期の休養で体力は落ちましたが、今では治療前の生活に完全に戻っており、仕事も通常どおりに戻っています。会食などの仕事の付き合いも以前と変わらずできています。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
ごんたさん
患者としては、もう少し専門的な知識も得られる機会があればよかったと感じます。抽象的な説明だけでなく、手術の詳細や切除された部位について、また、今後起こり得ることについても知りたかったと思います。「抗がん剤の種類」「入院中は昼夜を問わず尿量を測った理由(地味につらいものでした)」「副作用のメカニズム」などについても、治療中は余裕がなかったため疑問に思わず、あとから疑問がわいてきました。医師はとても多忙だと思うので、専門的な説明をしてくれる部署があると助かると感じました。体調が厳しい中、自分で検索をするのはなかなか負担が大きいので。
編集部
そう思った理由を教えてください。
ごんたさん
軟部腫瘍は希少がんであり、情報も少なく、検索しても、学術的な論文ばかりが出てきました。これからの人生、再発や転移の不安を抱えながら生きていくのに、当時の私は医師にあまり質問せず、“素直な患者”を演じてしまい、あとで後悔したからです。
編集部
最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
ごんたさん
軟部肉腫になったことが、人生について深く考える機会になりました。だからといって、考え方や生き方が劇的に変わったわけではないものの(笑)、 それでもこの経験を通じて、身近な人をより大切に思えたり、自分自身を少し優しく見つめたりすることができるようになった気がします。そう思えるだけでも、この経験は自分の人生における大切な一部だったのかなと、今は感じています。
編集後記
違和感を覚えながらも、受診を後回しにしてしまう人は少なくないと思います。しかし、ごんたさんのように、思いがけず深刻な病気が隠れているケースもあります。痛みがなくても、しこりが大きくなる、5cm以上ある、深い場所にあるといった場合は、早めの受診が重要です。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
※本記事は個人の体験談であり、症状や治療効果・副作用には個人差があります。必ず主治医の指示に従ってください
記事監修医師:
柏木 悠吾(医療法人社団橘会橘病院)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
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