●「女性4割未満」が一つの目安に
では、男女雇用機会均等法が言う「支障となっている事情」とは何か。
厚労省のサイトではこう説明している。
「『支障となっている事情』とは、固定的な男女の役割分担意識に根ざすこれまでの企業における雇用管理などが原因となって、雇用の場において男女労働者の間に事実上格差が生じていることをいうものです。
この格差は最終的には男女労働者数の差となって表れるものと考えられることから、事情の存否については、女性労働者が男性労働者と比較して相当少ない状況にあるか否かにより判断することが適当です。
具体的には、一定の雇用管理区分における職務、役職において女性労働者の割合が4割を下回っているか否かにより判断することとしています。
なお、現に女性労働者の割合が4割を下回っている場合であっても、例えば、事実上生じて いる格差を解消しようとする意図からではなく、単に男性ではなく女性をその職務に配置したいという意図で女性を配置することは、目的に合致しないため、均等法違反となります」
つまり、群馬大学の場合、教員の女性比率22%以上を確保することを数値目標としているが、募集のあった分野ではそれを下回っていることから、「支障となっている事情」と判断したと考えられる。
●女性教員の比率、日本はなお低水準
日本の大学教員に占める女性の割合は、世界的に見ても低い水準にある。経済協力開発機構(OECD)の統計によると、日本は約3割と、加盟国中でも下位にとどまっている。
こうした状況を踏まえ、各大学では女性教員の割合を増やすためのさまざまな取り組みが展開されている。
たとえば東京大学は、2027年度までに女性教員比率(特任を含む教授・准教授・講師・助教)を25%とする目標を掲げている。具体的には、同年度までに着任する教授や准教授1200人のうち、約300人を女性とするという。
文科省の資料では、女性教員の割合が少ない原因として、「家庭との両立が困難」「育児期間後の復帰が困難」「職場環境」「業績評価における育児・介護に対する配慮不足」などが指摘されている。
大学教員のワークライフバランスを実現することは、誰にとっても働きやすい環境の整備につながる。同時に、女性教員をなぜ増やす必要があるのか、大学側には丁寧な説明が求められている。

