わが家の非常用トイレの一部です。3人家族なので、1日1人5回トイレを利用するとしたらここにあるもので4日分の備え。トイレが使えるようになる、ごみの回収が来るようになるまでには足りないかもしれません。右上の赤い物は、首から下げたり、ポップアップテントのフックにかけたりできるモンベルのトイレットペーパーケース
災害時、実は水や食料よりも先に必要になるものがあります。それがトイレです。石川県能登町内の仮設住宅入居者を対象に、能登半島地震の発災後について聞いた調査(2025年、特定非営利活動法人日本トイレ研究所調べ)では、発災から「3時間以内」にトイレに行きたいと思った人は54.7%で、「6時間以内」まで含めると88.3%に上ったことが分かっています。また、避難生活の初期に困ったことのトップも「トイレ」で、トイレの利用環境を問う質問で最も多かったのはトイレの「個室数が少ない」という声でした。
一方で、防災備蓄が進んでいないのもトイレです。2024年にセコムが全国の20~69歳の男女を対象に行った調査では、回答者の約9割が災害増加を懸念するも「防災対策をしていない」が約6割、災害用簡易トイレについては約6割が「準備していない」という結果が出ています。また、災害用簡易トイレを準備している人に課題や不安をたずねたところ、最も多かった回答は「準備している数で足りるか」(63.1%)で、実際に準備している数は、「1~3日分」(45.2%)が最多でした。「さらに、実際に災害用トイレを使用したことがない」という人が9割以上であるということも明らかになりました。どのくらいの数を準備すればいいかわからないことが、準備をしないという行動につながっているということも見えてきました。
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何をどのぐらい準備すればいい?
経済産業省では災害時トイレについて、1人あたり35回分(7日分)の備蓄を推奨しています。また、トイレごみ(使用済み携帯トイレなど)の回収がいつ実施されたかを問う、先の能登町の調査で最も多かったのが、発災後「8日以上」(63.4%)でした。
このことから、少なくとも1週間程度のトイレの備えと、使用した携帯トイレの保管場所が必要であることが分かります。地震などの災害で下水道が破損・停止すると水洗トイレは使用不能となり、衛生環境の悪化や感染症リスク、脱水症状の原因となるため、必須の備えです。
近年は100円ショップなども含め、様々な携帯用トイレが販売されていますが、すべてが同じ性能を持つものではなく、実はどれでもいいわけではありません。以前参加した防災フォーラムで「いろいろなところで購入したいろいろな災害用トイレを試して数週間保管してみたところ、一旦固形化したのに、時間の経過とともに液体に戻ってしまったものもあった」という話も聞いたことがあります。どこで、何を購入したらいいかわからないという方は、まずはトイレ研究所の「携帯トイレに関する規格適合評価」なども参考にしてみるとよいかもしれません。
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オムツやペットシーツも活用を
家族の人数が多いと、災害用トイレの数も多くなり保管しておくだけでも一苦労。そんな心配もあるかもしれません。赤ちゃんや、ペットのいるご家庭なら、常備しているオムツやペットシーツも災害用トイレとして活用することが可能です。「非常用トイレ=防臭、消臭できて、水分をキャッチできるもの」と考えると、こういうものも使えることが分かります。履けなくなったオムツも、広げればペットシーツのように使うことができます。
ゴミ袋、防臭袋、新聞などと組み合わせれば非常用トイレとして活用でき、コストパフォーマンス面でも心強い存在です。サイズアウトしたおむつも、ぜひそのままストックしておいてください。
携帯用非常トイレのほかに、ペットシーツ、息子が赤ちゃんの時に購入してサイズアウトしたおむつの残りもストック中。防臭袋もセットで備蓄することをお忘れなく
災害時のトイレの作り方はいろいろな自治体のHPなどでも紹介されているので、参考にして、何を買い足し、備蓄すればよいのか考えてみるとよいでしょう。
(例:川崎市「災害時のトイレの作り方を知ろう」)
