10年以上前、私は電話営業の仕事で、いつも安定して成績を上げていました。周囲からも実力を認められ、自分でも「このまま頑張れば次の役職が見えてくる」と感じていた時期でした。実際、昇進の話も出ており、私はこれまで以上に仕事に力を入れていました。
昇進を期待していた私に告げられた現実
そんな中、私と同年代の女性社員Aさんが入社してきました。営業力があり、仕事への意欲も強い人でしたが、どこか勝ち気で抜け目のない印象があり、私はなんとなく苦手意識を持っていました。
いよいよ辞令が出る時期になり、私は自分なりに覚悟を決めていました。ところが、役職に就いたのは私ではなく、入社して間もないAさんだったのです。その結果を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になりました。これまで積み重ねてきた努力は何だったのだろう。悔しさと情けなさで、気持ちは大きく揺れました。
Aさんは以前から上司の部屋に入ることが多く、長時間話し込んでいたり、一緒に外出していたりすることもありました。私はその様子を見て、どこか気になってはいたものの、深く考えないようにしていました。けれど、昇進の結果を目の当たりにしたことで、「いろいろ考えてしまうのも無理はない」と感じるほど、納得できない思いが残りました。
悔しさを抱えたまま仕事に向き合った日々
昇進を逃した後は、正直なところ、プライドはずたずたでした。それでも仕事を投げ出すことはできず、私はこれまで以上に必死で業務に向き合いました。
悔しい気持ちは簡単には消えませんでしたが、それでも自分にできることは結果を出し続けることしかない。そう思って、がむしゃらに働いていたのを覚えています。
誰にも見えていないように思える努力ほど、むなしく感じることがあります。あのころの私は、まさにそんな気持ちでした。

