藤本壮介氏が手掛けた「柔らかな和」の空間で、名和晃平氏の作品と出会う
JINS銀座店に一歩足を踏み入れると、まず目を奪われるのが、建築家・藤本壮介氏による独創的な空間です。「柔らかな和」をコンセプトに、左官の手仕事で仕上げられた外観と内装は、現代的でありながらどこか懐かしい温もりを感じさせます。
店内には、彫刻家・名和晃平氏の象徴的な作品《Snow-Deer》が恒久的に設置されており、吹き抜けから差し込む光を受けて、見る角度によって刻々と表情を変えます。
この場所自体が、建築とアートが高度に融合したひとつの作品と言えるでしょう。そんな贅沢な空間を通り抜け、地下1階のアートギャラリーへと向かう高揚感は、銀座のアート散策ならではの醍醐味です。
蜷川実花氏が捉えた「光と色彩の一瞬の瞬き」

今回の展示「花、瞬く光」で描かれるのは、蜷川実花氏の真骨頂とも言える「鮮やかな光と色彩」の世界です。
窓を開けた瞬間に溢れ出す光のように、
世界はこんなにも色彩に満ちている。
……
その一瞬の瞬きを、
消えてしまう前にそっと掬い上げ、
手元に留めておきたい。
蜷川氏がコメントで寄せたこの言葉通り、会場に並ぶ作品群は、日常の中に潜む「奇跡のような一瞬」を凝縮したものです。
彼女のレンズが捉えた光は、単なる記録ではなく、観る者の心に直接語りかけてくるような生命力に溢れています。
アーティスト・蜷川 実花(にながわ みか)氏コメント全文
作品展示名:花、瞬く光
英題:Flowers, Shimmering Light.
窓を開けた瞬間に溢れ出す光のように、
世界はこんなにも色彩に満ちている。
すべては美しく移ろい、
二度と同じ表情を見せることはない。
その一瞬の瞬きを、
消えてしまう前にそっと掬い上げ、
手元に留めておきたい。
シャッターを切るたびに、
私はこの世界の光と深く溶け合い、
揺らぎそうな輪郭をかろうじて保っている。
