使い込みを問い詰めるも、義母は反省の色もなく、逆ギレする。他の兄弟も冷淡で孤立無援の状態になり、美緒は精神的に追い詰められていく。
返済額を勝手に使い込んだ義母
「お義母さん…どういうことですか? あずかった返済金を、お義母さんが使っていたって……」
電話をかけると、受話器の向こうから聞こえてきたのは、反省の色など微塵(みじん)もない、義母ののんびりとした声だった。
「あらあ…美緒ちゃん。ちょっと生活がくるしくてね、借りただけよ。また余裕ができたら、返すから」
「借りた…じゃ済まないですよ! 延滞金がついて、18万になってるんです。私たちの生活だってカツカツなのに…こんな大金払えません」
私が必死にうったえても、義母は「修平はやさしい子だから。分かってくれるわ」と、夫のやさしさをたてに逃げるばかりだった。
まだ返ってきていないお金もある
さらに、私がずっとがまんしていた、「あの件」についても切り出した。
「お義兄さんの結婚式の時にお貸しした2万5千円だって…まだ、返してもらっていませんよね? お義母さんの交通費やヘアセット代…義妹さんの子どもの衣装代。お義母さんが、お金がないから貸してって言ったんですよ」
すると、義母の声が、急にふきげんそうにとがった。
「ヘアセットと交通費で2万5千円?…高くない? もりすぎじゃないの?」
(あんたがその金額を指定して、「貸してくれ」って言ったんでしょうが!)
思わず、口の端まで出かかったどなり声を、必死でのみ込んだ。
自分が借りた金額すらうたがい始め、まるで、「ぼったくっている」かのような言い草…。もう、話がつうじる相手ではないのだと痛感した。

