限界を迎えた美緒は、夫に義実家との「絶縁」を訴える。修平も過ちを認め、家族との決別を決意。そんな、2人の異変に気づいた美緒の父が、すくいの手を差し伸べ…。
夫婦ともに気落ちする日々
最近、夜が来るのがこわい。布団に入ると、どうしてもあの18万円のこと…そして、義母たちの無責任な顔がうかんできて、ねむれなくなる。
修平も、自分があの時カードを貸したことがすべての元凶だと分かっているからか、目に見えて元気がなくなっていた。
「……修平、もう限界だよ」
ある夜、私はしずかに切り出した。
「お義母さんも義妹ちゃんも…私たちがどれだけこまっているか分かってないよ。電話もムシして、話し合いにすらならない。これ以上、私一人で抱えきれないよ…。こんなことで、毎日ケンカしたり、くらい顔ですごしたりするのは、もうイヤ…」
夫は絶縁を覚悟…
修平はしばらくだまっていたが、やがてしぼり出すような声で言った。
「……分かってる。俺、あいつらとはもう縁を切りたい。でも、縁を切ったら、あのお金は結局、俺たちが払うことになるんだよな? それがくやしくて……」
そう、言った後、修平は深いため息をついた。
「でも、もう疲れたよな」
「…お金を返してもらうまで、私はあきらめないよ。法的手段とか、何か方法があるはず……」
そうは言ったものの、弁護士にたのめば費用の方が高くなる。「費用倒れ」になる可能性が高い。
(しかも、カードを他人に貸す行為自体が規約違反だ…私たちにも非がある)
かといって、義母や義妹の作った借金を私たちが支払えば、彼女たちはまたいずれ、無責任にお金を無心してくるだろう…。考えれば考えるほど、八方ふさがりだった。

