1)最初と最後でタイトルがまったく違う印象に!
タイトルの「いっちゃんは わたしの かわいい いもうとです」。最初、姉の「わたし」には、この「かわいい いもうとです」が腹落ちしていません。もしセリフにしたなら、まるで棒読みのような響きでしょう。でも「わたし」は、お話の中で日頃の不満を吐き出し、こっそり母にパワーをもらい、妹のある言葉を思い出します。するとどうでしょう! ラストの「かわいい いもうとです」は最初と全く違う、温もりに満ちた響きに聞こえるから不思議です。
2)イラストの目が語っている! 絵の表情が生き生き!
イラストレーター・北村裕花さんの描く人物は、まなざしが秀逸! 妹を見つめる「わたし」の目からは、姉の言葉にならない、やるせない思いがひしひしと伝わります。とまどい、あきれ、不安……。妹に内緒でお母さんに抱っこしてもらう時の表情にはきゅんとします。そしてラスト、「こまった いもうと」と言いながら、いっちゃんに向けられた優しさにあふれるまなざし。まさに目が語るお話です。
