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「神経伝導検査の基準値」はご存じですか?異常のサインや発見できる病気を医師が解説!

「神経伝導検査の基準値」はご存じですか?異常のサインや発見できる病気を医師が解説!

神経伝導検査の速度などの基準値と見方

神経伝導検査では、伝導速度・潜時・振幅といった複数の指標を総合的に評価します。単一の数値だけで判断せず、全体像を踏まえることが重要です。以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

手足の神経(腓骨神経など)の基準値の目安

運動神経伝導検査(MCS)、感覚神経伝導検査(SCS)はともに上肢では50〜70m/s、下肢では40〜60m/s程度が目安とされています。評価では伝導速度(NCV)に加え、遠位潜時(刺激から反応までの時間)や振幅(反応の強さ)も確認します。正中神経や尺骨神経では遠位潜時が数ミリ秒以内に収まることが多く、腓骨神経や脛骨神経ではやや長くなります。施設ごとに基準は設定されています。
潜時の延長は脱髄性障害、振幅の低下は軸索障害を示す手がかりとなります。つまり、潜時が長くなる場合は神経の伝わり方に問題がある可能性があり、振幅が低い場合は神経の数が減っていることが考えられます。また、F波は神経の信号が脊髄を往復する反応で、出現率が低い場合は体の奥に近い神経の異常が疑われます。これらの指標を組み合わせて総合的に判断します。

神経伝導検査の異常のサインからわかること

伝導速度の低下は、神経の「カバー」のような部分である髄鞘(ずいしょう)のトラブルが関係します。つまり、神経の信号を伝える働きに異常がある状態を示しています。また、潜時の延長は局所的な圧迫を示唆します。さらに、振幅の低下は神経線維の減少を反映することがあります。これらを組み合わせることで、障害のタイプや重症度を推定できます。

「神経伝導検査」で発見できる病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「神経伝導検査」で見つかる可能性がある病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

糖尿病

糖尿病では長期間の高血糖により末梢神経障害が生じ、足先のしびれや感覚低下がみられることがあります。神経伝導検査では、感覚神経を中心に振幅低下や伝導速度の低下が確認されることがあります。また、早い段階からF波潜時の延長がみられることもあり、神経のより中枢側の異常を評価する手がかりとなります。血糖コントロールが治療の基本であり、症状が進む前に内科での管理が重要です。

腓骨神経麻痺

膝の外側で腓骨神経が圧迫されることで、足首が上がりにくくなる状態です。長時間の正座や脚組みなどが原因となることがあります。神経伝導検査では、腓骨神経の伝導速度低下や伝導ブロックが確認されることがあります。原因の除去とともに、必要に応じて装具療法が行われます。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

筋肉を動かす神経が徐々に障害される病気で、手足の力が入りにくくなったり、筋肉がやせたりするのが特徴です。神経伝導検査では、神経の伝わる速さは保たれることが多い一方で、反応の強さ(振幅)が低下することがあります。これは神経の数が減っている状態を反映しており、ほかの検査とあわせて神経内科で診断されます。

ギラン・バレー症候群

感染後などに発症する急性の末梢神経障害で、手足の脱力やしびれが進行します。神経伝導検査では伝導速度の低下や遠位潜時の延長など、脱髄性障害を示す所見がみられることがあります。早期診断と入院での治療が重要となるため、症状が急速に進む場合は速やかな受診が必要です。

配信元: Medical DOC

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