寝る前、子どもが目を輝かせて作っていた力作が、翌朝には無惨な紙くずに——。
都内で会社員として働く男性Aさんが先日経験したのは、そんな"朝のホラー"だった。
犯人は、強盗でも泥棒でもない。
家族の一員として、毎晩静かに働いてくれているロボット掃除機である。
●50枚のシール、ぜんぶ海の生き物
「事件」の前夜。未就学児の子どもは、お気に入りの海の生き物シールに夢中だった。
ジンベエザメ、クリオネ、カクレクマノミ……。
画用紙いっぱいに、一気に50枚以上。
「見て! できた!」。誇らしげに見せてくれた力作は、明日の続きを楽しみに、リビングの床にそっと置かれた。
そして一家は、いつも通り眠りについた。
●朝、Aさんが見た光景
午前5時。タイマーで起動したロボット掃除機は、いつものルーティンを淡々とこなしていた。
目が覚めて、リビングに足を踏み入れたAさんは、思わず固まる。
昨夜の力作が、見るも無惨な紙吹雪に変わっていた。
ジンベエザメは行方不明。回転ブラシに巻き取られた跡が、犯行の生々しさを物語っていた。
「これを見たら、絶対泣く……」
子どもが起きてくる前に、なんとかしなければ。Aさんは妻を叩き起こし、緊急の家族会議を開いた。

