
佐藤食肉のグループ会社である山長ハムは、2025年度の売上高がグループ参入時の約7倍となる7億円規模に到達する見込みであることを発表した。
さらなる躍進を目指し、フラッグシップ商品「なまらハム」の誕生ストーリーを公開するとともに、全国展開を加速させるための販売パートナーを広く募集している。
父の修行先を守りたい、事業承継から始まった再生劇
佐藤食肉現代表の父である先代が、精肉業界を志し修行を積んだ場所が加茂市の老舗・山長ハムだった。1947年の創業以来、良質な国産豚肉を使用し、添加物を最小限に抑えたシンプルな製法を守り続けてきた山長ハムは、現在の佐藤食肉を支える知識や技術、そして食肉に向き合う真摯な姿勢の土台を築いてくれた存在といえる。
2019年に佐藤食肉は、世話になったという山長ハムが経営の危機にあると聞き、「この技術を絶やしてはならない」という一心でグループへの迎え入れを決断。しかしその直後に新型コロナウイルスの猛威が襲った。
不幸を待つビジネスからの脱却
佐藤食肉が収益構造を分析すると、地元密着型の営業スタイルゆえに売上の9割が冠婚葬祭の引き出物や供物に依存していることが判明。冠婚葬祭の需要が消失し売上が激減したという。
佐藤食肉は、「地域の需要に応える大切な仕事だが、人の不幸を待つようなモデルでは心から攻めの経営ができない」と考え、抜本的な業態転換に着手。佐藤食肉が持つ「量販店への供給網」と「ECサイトのノウハウ」を山長ハムの技術に掛け合わせ、スーパーなどの小売展開とネット通販へ一気に事業を拡大させた。
