脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「仲良くなったはずなのに」消えた不安と、増えていった違和感|息子がいじめる側になった話

「仲良くなったはずなのに」消えた不安と、増えていった違和感|息子がいじめる側になった話

変わっていった言葉と、「だって翔くんも」

男の子 怒り

それからというもの、行き渋りはぴたりと止まった。
朝も普通に支度をして、学校や学童へ向かう。
あのときの不安が嘘みたいに、穏やかな日常が戻ってきた。

けれど、それ以降少しずつ、違和感が積み重なっていった。

「それ、違うし」
「ちゃんとやってよ」

ふとした瞬間に出てくる、きつい言い方。
最初は、気のせいかと思った。
でも、それは一度きりじゃなかった。

「だからさ、遅いんだって」
「何回言えばわかるの?」

以前の悠真なら、言わなかったはずの言葉。
そのたびに「そんな言い方しないよ」と注意する。
すると悠真は、不満そうな顔をしてこう言うのだ。

「えー、別にいいじゃん」

まるで、それが当たり前かのように。

ある日、あまりにも言い方がきつくて、私は思わず強く叱った。

「悠真、その言い方はダメでしょ!」

少し声を荒げてしまった私に、悠真は驚いた顔をした。
でも次の瞬間、返ってきた言葉に、私は息を呑む。

「だって、翔くんも言ってたし」

その一言で、すべてが繋がった気がした。
仲良くなった、と思っていたあの関係。
でも本当は...

「それ、よくない言い方だよ」

そう伝えても、悠真は納得していない様子だった。

「みんな言ってるよ?」

当たり前のように言い返してくる。
その姿に、言葉が詰まった。

あのとき感じた、小さな違和感。
見過ごしてしまった変化。
「仲良くなった」という言葉に、安心してしまった自分。

今思えば、それは“安心”じゃなかったのかもしれない。
ただ、問題が形を変えただけだったのかもしれない。
そして今、その違和感がはっきりとした“問題”として、目の前に現れている。

私は、何を間違えたのだろう。
そう考えながらも、まだ答えは見つからないままだった。

あとがき:“仲良くなった”の裏側にあるもの

子ども同士の関係は、ときに大人の想像以上に複雑です。「仲良くなった」という言葉の裏側に、どんな力関係や心理があるのか。それを見極めるのは簡単ではありません。

本作では、“守られる側”だった子どもが、なぜ“加わる側”へと変わってしまうのか、その過程に焦点を当てています。違和感に気づいたとき、親としてどう向き合うのか。次回は、その核心にさらに近づいていきます。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。

記事作成: tenkyu_writing

(配信元: ママリ

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