『隠れ糖尿病』の初期サインをご存じですか? 血糖値がどうなると「境界型」?【医師解説】

『隠れ糖尿病』の初期サインをご存じですか? 血糖値がどうなると「境界型」?【医師解説】

進行を防ぐために大切な検査と対策

進行を防ぐために大切な検査と対策

編集部

隠れ糖尿病は、どのような検査で分かりますか?

堀田先生

血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー/過去1〜2カ月の血糖値の平均を反映する指標)の検査に加えて、必要に応じてブドウ糖負荷試験を行い、食後の血糖値の動きを確認します。隠れ糖尿病のような初期段階では、空腹時の数値だけでは異常が見つからないケースも多く、食後2時間の血糖値が重要な判断材料になります。当院ではあえて「食事をしてから来院してください」とお願いし、実際の食後血糖値を確認するケースも少なくありません。

編集部

早い段階で隠れ糖尿病に気づくメリットは何ですか?

堀田先生

この段階で生活習慣を見直せば、糖尿病の発症を防げる可能性が高い点が大きなメリットです。放置すると、気づかないうちに血管へのダメージが蓄積していきます。また、糖尿病の恐ろしさは、糖尿病そのものよりも合併症にあります。早期に気づいて対応すれば、糖尿病だけでなく合併症の発症や進行を予防できる点も大きなメリットです。

編集部

糖尿病では、どのような合併症が起こるのでしょうか?

堀田先生

糖尿病における代表的な合併症は、「糖尿病性神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病性腎症」の3つで、これらは三大合併症と呼ばれています。さらに、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患、足の血流障害による潰瘍や壊疽(えそ)などが起こるケースもあります。早めに医療機関へ相談し、自分に合った無理のない方法で進行を予防していく姿勢が大事です。また、定期通院も大切です。糖尿病のある人は膵がんなど悪性腫瘍を合併するリスクが高まります。膵がんになるとHbA1cが上昇するケースがあり、早期に発見するためにも1カ月に1回、採血で確認するケースが多いです。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

堀田先生

糖尿病は初期には自覚症状が乏しく、気づかれないまま進行するケースが少なくありません。実際には、食後に強い眠気が出るといった些細な症状をきっかけに受診する人もいます。「こんな症状で受診していいのかな」とためらわなくて大丈夫です。境界型の段階では血糖値が上がりやすい一方、下げる調整もうまくいかず、場合によっては低血糖を起こすリスクもあります。食後の眠気も含め、体からのサインを見逃さないよう意識してください。10年後、20年後の自分自身、そして大切な人のためにも、早めに向き合う意識を持ってもらえればと思います。

編集部まとめ

糖尿病は、症状がほとんど出ない段階から静かに進行する病気です。“隠れ糖尿病”の段階で気づき、検査や生活習慣の見直しを行う姿勢が、将来の合併症を防ぐ大きなポイントになります。気になる変化がある場合は、早めに医療機関へ相談するよう心がけましょう。

配信元: Medical DOC

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