イヤーワームになりやすい曲の特徴とは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「イヤーワーム(言葉やメロディが頭から離れない現象)」はなぜ起きる?【医師解説】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。
イヤーワーム(ディラン効果)とは?

イヤーワームとは、ある音楽やメロディーの一部分が、本人の意思とは関係なく頭の中で何度も思い浮かぶ状態のことをいいます。日常生活の中でふとした瞬間に思い出し、意識していないにもかかわらず同じフレーズが流れ続ける経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
この現象は英語では「Earworm」と呼ばれ、心理学や認知科学の分野でも広く知られています。ボブ・ディランの曲で起こりやすいという説から「ディラン効果」と表現されることもありますが、正式な医学用語ではなく、学問的に定義された概念ではありません。
イヤーワームは多くの場合、健康な人にも起こるごく一般的な心の働きの一つとみられています。
イヤーワームになりやすい曲の特徴

ここでは、イヤーワームを引き起こしやすいとされる曲の特徴について解説します。
テンポが早い曲
テンポが比較的速い楽曲では、イヤーワームが生じやすいことが指摘されています。テンポの早い音楽はリズムが明確で、身体の動きや感情と結びつきやすいため、脳内で自然と再生されやすくなります。
また、一定のテンポで繰り返されるフレーズは記憶に残りやすく、意識していない場面でも思い出されやすいとみられます。
メロディーは一般的で覚えやすい
複雑すぎず、親しみやすいメロディーが使われていることもイヤーワームの要因となります。音域が過度に広くなく、同じフレーズが繰り返される構成の曲は、脳に取り込まれやすく、記憶に残りやすい特徴があります。
このような「覚えやすさ」は、必ずしも質の低い音楽という意味ではなく、むしろ多くの人に受け入れられやすい特徴ともいえます。
予想外の音程が入っている
一方で、曲の中にわずかな意外性が含まれていることも、イヤーワームを引き起こす要因の一つとされています。全体としては親しみやすいメロディーでありながら、部分的に予想外の音程やリズムの変化があると、脳がその部分を強く記憶しやすくなります。
この「予想と違う部分」が、曲の一部分だけが繰り返し頭に浮かぶ原因なりえます。

