脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「やめなさい」だけでは変わらない…親として気づいた“本当に伝えるべきこと”|息子がいじめる側になった話

「やめなさい」だけでは変わらない…親として気づいた“本当に伝えるべきこと”|息子がいじめる側になった話

悠真がいじめに同調してしまう背景に、「仲間外れへの恐怖」や「身を守るための選択」があったことを知った真帆。正しさだけでは届かない現実に戸惑いながらも、どう伝えるべきか悩み続けていた。そんな中、変わらないトラブルに疲弊する日々の中で、児童館の森下さんに声をかけられる。

繰り返されるトラブルと、届かない言葉

ストレス 女性

「すみません、少しお時間いいですか?」

その言葉を聞くたびに、胸の奥が重くなるようになっていた。
学校の連絡帳。児童館での引き渡しのとき。あるいは、他の保護者との何気ない会話の中で

「最近、ちょっと言い方が強くて……」
「トラブルになりかけていて……」

悠真の名前が出るたびに、息が詰まりそうになる。
家でも、変わらなかった。

「だから違うって言ってるじゃん」
「ちゃんとやってよ」

何度注意しても、その言葉遣いは繰り返される。

「そういう言い方、やめようって言ったよね?」

強く言えば言うほど、悠真の表情は固くなっていく。
でも、引き下がることもできない。
どう接すればいいのか、わからなくなっていた。

「大丈夫ですか?」その一言に救われて

女性 涙

ある日の夕方。
いつものように児童館へ迎えに行くと、森下さんがこちらを見ていた。

「高瀬さん」

その声に、少しだけ身構えてしまう。
また何か言われるのではないか。
そんな思いが、頭をよぎる。

「少しだけ、お話できますか?」

穏やかな声だった。
でも、どこか違う。
これまでのような張り詰めた空気は、そこにはなかった。

「……大丈夫ですか?」

最初にかけられたのは、そんな言葉だった。

「え……?」

思わず、間の抜けた声が出る。

「最近、少しお疲れのように見えて」

静かに、そう言われた。
その一言が、胸にじんわりと広がる。

「あ……」

言葉が出てこない。
気づけば、目の奥が熱くなっていた。

「すみません……」

思わず、そんな言葉がこぼれる。
何に対して謝っているのか、自分でもわからないまま。

「謝らなくて大丈夫ですよ」

森下さんは、やわらかくそう言った。

「……実は」

気づけば、私は話していた。
悠真から聞いたこと。翔くんとの関係。一緒にやらないと仲間外れにされるかもしれないという不安。
言葉にしながら、自分の中でも整理されていく。

「だからといって、他の子に意地悪をしていい理由にはならないって、わかってるんですけど……」

最後の方は、ほとんど独り言のようだった。
森下さんは、静かに頷きながら聞いてくれていた。

「難しいですよね」

ぽつりと、そう言った。

「その場で浮かないようにするために、周りに合わせてしまう気持ち」

否定されるでもなく、ただ受け止められる。
それだけで、少しだけ肩の力が抜けた。

「大人でも、ありますから」

その言葉に、はっとした。

配信元: ママリ

提供元

プロフィール画像

ママリ

ママリは、妊活・妊娠・出産・育児など、変化する家族のライフステージに寄り添う情報サイトです。