日本人にとっては見慣れたコンビニの商品が、いま海外旅行者の間で“日本旅行のマストバイ”になりつつあります。その主役の一つが、ファミリーマートの「ラインソックス」です。
白地に青と緑のラインが入ったシンプルな靴下。SNSでは「日本で絶対買うべき」「空港へ行く前にファミマへ寄った」といった投稿が見られるなど、世界的なブームへと広がっています。
なぜ、コンビニの靴下がここまで人をひきつけているのでしょうか?
コンビニ靴下が世界的人気に。海外メディアも注目のファミマ現象
海外でファミリーマートの靴下が話題になりはじめたのは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降でした。
2021年、ファミリーマートは衣料品ブランド「コンビニウェア」をスタート。下着やTシャツなどベーシックなアイテムを展開する中、特に注目を集めたのが、青と緑のラインが入った白いソックス「ラインソックス」でした。
通常価格は390円。抗菌・防臭加工を施した機能性、履き心地、パッケージデザインまでしっかり作り込まれ、その絶妙なバランスが国内外のファンを一気に増やしたとみられます。
海外メディアでも注目を集め、CNN Travelは「コンビニで服を買う新しい文化を作った」と紹介。BBC Travelも「日本で最も意外なカルト的人気のお土産」として特集しました。
海外SNSでは、旅行者たちがファミリーマートで靴下を探す動画や、ファミリーマートコーデを投稿する流れも広がってきています。
中には、「日本に住む外国人の通過儀礼」と表現する海外クリエイターまで現れ、単なる日用品ではなく、日本生活を象徴するアイテムとして認識されはじめています。
なぜ海外旅行者に刺さるのか。“日本の日常”を持ち帰れる特別感
ファミリーマートの「ラインソックス」は、なぜここまで海外旅行者の心をつかんだのでしょうか? 理由の一つとみられるのが、「日本の日常を持ち帰れる」という感覚です。
海外では、コンビニは軽食や飲み物を買う場所というイメージが一般的。しかし日本のコンビニは、食品だけでなく、日用品、コスメ、チケット、ATMや宅配サービスまでそろう生活インフラとして進化してきました。その便利さや清潔感は、以前から海外旅行者の間でも高く評価されています。
旅行サイトExpediaの調査によると、旅行者の39%は旅先でスーパーや食料品店を訪れており、44%が“その土地ならではの商品”を探して購入しているそうです。そんな中、ファミリーマートの「ラインソックス」は、“日本らしさ”が非常にわかりやすいアイテムだったのではないでしょうか。
青と緑のラインを見るだけで、日本の街角にあるファミリーマートの景色が浮かぶ。しかも軽くて安く、スーツケースにも入れやすい。実用的で普段使いもできます。
いわゆる“ザ・お土産”ではないところも、多くの旅行者に刺さった要因かもしれません。高価な伝統工芸品ではなく、現地の人が日常で使っているもの――。それを自分の国へ持ち帰ることに、特別なリアリティを感じる人が多いのではないでしょうか。BBC Travelでは、海外旅行者が「日本の温かさ、気配り、創造性が凝縮されている」と語るコメントも紹介されています。
さらにSNSなどを見ていると、この靴下にはストリートファッション的な魅力もあるのかもしれません。白ソックスにラインを入れたシンプルなデザインは、スニーカーとの相性も抜群。高級ブランドではないのに、わかる人にはわかる。その感覚がストリートカルチャー好きの若者たちに刺さっている、そんなSNSポストも見られます。

