親からの暴力を受けた子どもは、非行に走る傾向が高い──。
そんな研究結果を、京都大学大学院教育学研究科の岡邊健教授らのプロジェクトチームが発表した。
●近畿地方の中学生1820人を対象に調査
調査は、世界約40カ国が参加する「国際自己申告非行調査(ISRD)第4次調査」の日本国内調査として実施された。
対象は、近畿地方の人口50万人以上の2市にある中学校5校に在籍する1〜3年生。2024年12月から2025年1月にかけて、タブレット端末を使う形でおこなわれ、有効回答数は1820人だった。
ISRDは、青少年に自らの経験を本人に申告してもらう「自己申告法」を用いて、実態が明るみに出にくい非行や被害の実態を把握する世界最大規模の調査だという。
●「しつけ」名目の暴力、広範囲に及ぶ可能性
研究によると、「これまでに、親から、たたかれたり、平手打ちされたり、突き飛ばされたりした」経験がある生徒は27.4%に上った。
また、「ものでたたかれたり、強くなぐられたり、けられたり、ひどく痛めつけられたりした」といった深刻な暴力を経験した生徒も14.2%に達した。
岡邊教授は「親からこどもへの暴力が、しつけを名目におこなわれることは多い」と指摘。そのうえで「本調査では、暴力を受けているこどもが、これまでに考えられてきたよりもかなり広範囲に及んでいる可能性があることを示している」とコメントしている。

