あらわれた救世主!
一人で悩んでいた時、追い打ちをかけるように蘭子さんが声をかけてきました。
「あら敦美さん、おはよう。みんなに言ってたのよ、商売上手ねって」
「蘭子さん、誤解を招くような言い方はやめて。私は適正な価格を提示しただけよ」
「適正? 友達から数千円もぼったくるのが? だったらもう『友達』なんて名乗らなきゃいいのに」
周囲の視線が突き刺さる。私は何も言い返せず、唇を噛み締めました。
するとその時、輪の後ろから凛とした声が響きました。
「えー、それは普通じゃない? だってそれで敦美さんは生計立ててるんだよ」
声の主は、同じクラスの奏斗くんのお母さんでした。彼女は普段、あまりグループに属さず、いつも穏やかに微笑んでいる印象の人です。
「……え? 奏斗くんママ、何言ってるの?」
蘭子さんが面食らったように振り返ります。
奏斗くんママは、ゆっくりと歩み寄り、蘭子さんの目を真っ直ぐに見つめて言いました。
「友達だからこそ、相手の仕事に敬意を払って、ちゃんとお金を払うべきじゃない? 友達価格でいいなら、友達技術でもいいってこと?」
その言葉に、周囲がしんと静まり返りました。
「友だち価格なら、友だち技術」という、パワーワードが飛び出しました。本当にその通りですよね。友だちだからこそ、プロとして手を抜かずに施術したいという想いを、蘭子はまったくわかっていなかったのです。
奏斗くんママの発言がきっかけで、まわりのママ友も「友だちだからこそ気を遣うよね」と同意。その後蘭子は、他のママ友にも無理なサービスを強要していたことが発覚し、園で孤立します。
その人が習得した技術は、タダではありませんね。たくさんの時間と労力をかけて手に入れたものです。敬意を払うことを、忘れてはいけませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ももこ
(配信元: ママリ)

