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「自分をカッコイイと思いながら死んでいく生き方にしたい」注目ブランド「MIKAGE SHIN」とは?

「自分をカッコイイと思いながら死んでいく生き方にしたい」注目ブランド「MIKAGE SHIN」とは?

服を通して、人とカルチャーを繋ぐ存在に

ブランドやそれぞれのアイテムに対する底知れない思いは、オンラインサイトのアイテムひとつひとつにつづられたキャプションの熱量の高さからも見て取れる。


 


「私はストレートにファッション業界へ入ったのではない分、知らないことが多いんです。でも服ってこういう生地でできていて、産地はどこであるとか、知れば知るほど面白くて、私以外の人にもそういった体験をしてほしいと思っています。デザイナーズブランドって、アウトプットが違うだけでアートピースだと思っています。なぜならやっぱリスペクトされる作品であるからです。私はさらにカルチャーの器であってほしいと思っていて……。単に可愛いから着るだけじゃなくて、このブランドの今季のコレクション、こういうアーティストから影響を受けているんだ、じゃあその音楽を聞いてみようかな、というように、ファッションを通じていろいろなカルチャーを知ることができる場所だと思うんです。ブランドを訪れた人と、私が面白いと感じたカルチャーを繋げられたらなという思いでキャプションを書いています。服を通して興味が広がっていったら、やっぱりデザイナーの服が存在してる意味があるなと思えるんです」

今回の取材のきっかけにもなった、エフェクト染めという特殊な染め技法を用いて作られたデニムパンツがこちら。デニム¥55,000、シャツ¥55,000、シューズ48,400(全てMIKAGE SHIN)

さらにキャプションを読んでいると、日本の貴重な技術が惜しげもなく取り入れられていることを知り、自分自身がまだ知らない素晴らしい自国の技術に驚かされる。


 


「日本の技術や伝統工芸に目を向けるようになったきっかけは、2017年から2019年までニューヨークのパーソンズ美術大学に通っていたときに、現地の友人に『君は日本語ができるから、日本の特殊な技術を持つ職人さんにリーチできるのはずるい、アドバンテージだ』と言われて。確かに、メゾンのブランドがわざわざ日本の和歌山県のエコファーを使用したり、日本の企業でジャカード織りの生地を作っていたり。日本にしかない貴重な技術を求めて訪れる海外の人が多いことを知り、これらはファッション業界だけでなく、文化圏としても非常に重要な技術なのではと思うようになりました。使われないと、貴重な技術も残っていかないので、私がブランドで使用することで職人さんの技術を残しながら、 自国の貴重なファッション産業にも貢献できたらなと思っています」

ウエディングドレスにも用いられるレースを大胆に使用した美しいシャツ。日本の職人の熟練した技術により生み出されている。シャツ¥55,000(MIKAGE SHIN)

母の一言が後押しとなり世界へ

進さんがパーソンズ美術大学へ入学をしたのは彼女が26歳のとき、当時勤めていた広告代理店を辞め心機一転、海外への道を選んだのだ。幼いころからファッションが好きだったという彼女だが、大学進学時はデザイナーになる自分は想像していなかったという。


 


「小学校6年生くらいでファッションにハマり出して、私服で登校できる高校を受験して好きな服を着て、ファッションライフを謳歌していました。高校は付属の大学以外行く子がほとんどいなくて、美大への進学はもちろん、デザイナーになるなんて考えることもなく。親が起業家だったので、私は家族とのワークライフバランスを取って安定した仕事に就こうと思っていました。大学卒業後は一般の会社に就職したのですが、ふと2年ぐらい経ったときに、自分が誰かが作った服に対して『これはあまりイケてない』とか『これは可愛い』とか批評家気取りで見ていることに気づき、服を作るプレイヤーの方が一番カッコイイはずなのに、挑戦せずにあれこれ言っていることがダサいなと思うようになりました。やりたいことにチャレンジする自分とそうでない自分、どっちをカッコイイと思えるか考えたとき、仕事や年齢を言い訳にして、プレイヤーにならなかったことをダサイと思いながら死んでいくのはすごい嫌だなと思ったんです。どうせなら、自分をカッコイイと思いながら死んでいくような生き方にしたいと思いました。正直、社会人2年目のタイミングで会社を辞めることはすごく勇気が必要でしたが、母に相談をしたときに『どっちの道を選んでも自分で正しくしなさい』と言われて。私はどちらの人生を正解にしたいかって思ったら、やっぱりファッションをやってる自分だなと思い、母の言葉があと押しとなって決断することができました」

「生地は柔らかでゴワつかず、オールシーズン着やすい素材です。防シワ性が高くナチュラルストレッチで、撥水機能が備わっているという機能面も充実したジャケット。ジャケット¥64,900 (MIKAGE SHIN)

そのときの決断があったからこそ、今ではファッション業界が注目するデザイナーの一人となった進さん。今後彼女はどのように歳を重ねていきたいと考えているのだろうか。


 


「 どうしても年齢を重ねていくと、自分が若かったころと今の世代は違うなって思う場面があると思うんです。でもそれだけで片付けたりせず理解する努力をしながら、考え方が古くならないようにしたいなと思っています。いろいろな経験をして分かった信念みたいなものは大切に、でも自分と違う世代の考えも否定せず、新しい価値観を積極的に知ったり吸収しながら、 遊び心がある、ちょっと余裕のある人になりたいと思っています」

【Information】


 


「もしもMIKAGE SHINが架空の◯◯の世界を作ったら?」というコンセプトで、毎月店内の内装やテーマが変わる“MIKAGE SHIN MONTHLY CONCEPT STORE”を月に一度開催! 期間中はデザイナー自らも全日程在廊し、ストア限定発売の新商品も登場します。この機会をお見逃しなく!


 
MIKAGE SHIN MONTHLY CONCEPT STORE
October 
Vol.2 “Halloween Bedroom Party”
 

日程:10/12(土)-14(月)
営業時間:13:00-20:00(最終日のみ19:00まで)
会場:東京都渋谷区神南 1-9-7 丸栄ビル 101

 



photograph:KAORI IMAKIIRE text:KOTOMI TAKAHASHI

※本記事に掲載した商品の価格や情報は記事初出時のものです。最新の情報は店舗や公式ホームページでご確認ください。

提供元

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オトナミューズウェブ

「37歳、輝く季節が始まる!」がキャッチコピー。宝島社が発行する毎月28日発売のファッション誌『otona MUSE』がお届けする、大人のためのファッション・ビューティ・ライフスタイル情報!