梅毒の症状と治療

梅毒になるとどのような症状が出ますか?
典型的な症状は以下の6点です。初期硬結、硬性下疳(げかん)
バラ疹などの湿疹・紅斑
リンパ節腫脹
ゴム腫
大動脈瘤や大動脈狭窄症などの心血管症状
麻痺などの神経症状
初期硬結や硬性下疳は梅毒トレポネーマの侵入部位周辺が硬くなったり、潰瘍ができたりすることです。次いで感染後3〜6週間で、初期二期梅毒の特徴的な症状であるバラ疹などの皮疹や紅斑が出現します。リンパ節腫脹や発熱も感染初期の症状ですが、感染から3ヶ月程度経過した後に出現しやすいとされています。
ゴム腫とは腫瘤が全身に生じる症状のことで、心血管症状や麻痺などとともに発生する、感染後数年から数十年後の症状です。そのほかにも神経症状や発熱、消化器症状など全身に多様な症状が出現するとともに、病気の経過とともに症状が変化していきます。
梅毒を放置するリスクを教えてください。
梅毒を放置することは望ましくありません。なぜなら、はじめは硬結や皮疹が生じるといった小さな症状から始まりますが、徐々に全身性へ深刻な症状を呈していくからです。無症状となる期間も存在しますが、再び症状が出現し、なかには命に関わるものも少なくありません。梅毒を放置することは身体にとって大きなリスクとなるでしょう。
梅毒は自然に治りますか?
先に挙げたような症状が自然に軽快することも少なくないのが梅毒の特徴です。症状が治まったため治ったと考える方もいるかもしれませんが、梅毒自体が自然治癒することはありません。治療をしなければ梅毒トレポネーマは体内に潜み続け、症状が軽快してからしばらく経つと徐々に悪化した症状が生じます。梅毒かもしれないと思ったら適切な時期に検査を受け、感染していたら医師の指示のもと治療を行うことが大切です。
梅毒の治療方法を教えてください。
ペニシリン系抗菌薬による治療が基本です。特に、ベンジルペニシリンベンザチン筋注(ステルイズ®)が使用されます。一回の筋肉注射で治療できるため、従来の内服治療と比較して患者さんの負担を軽減できます。なお、ステルイズ®の対象は通常の梅毒であり、梅毒が神経にまで影響した場合には、ベンジルペニシリンカリウムによる点滴治療が必要です。注射が難しい場合は、アモキシシリンとプロベネシド併用による内服治療が選択されることもあります。いずれの場合も、自己判断で治療を中断せず、医師の指示のもとで治療を継続し、定期的な検査で治癒を確認することが重要です。
梅毒の感染予防法はありますか?
お口や性器などの粘膜から感染するとされているため、感染している方とそれらの部位を接触させなければ感染はしません。接触の機会がある場合、100%予防する方法はありませんが、性行為においてはコンドームをつけることで梅毒に感染するリスクは低くなります。また、梅毒は治癒後でも感染することがあります。梅毒トレポネーマに対する抗体は、再感染を防げるものではないからです。そのため、治癒後にも再び感染する可能性があります。自分が感染した場合には、感染の可能性がある周囲の方(パートナーなど)も検査や、必要に応じて治療を受けましょう。
編集部まとめ

本記事では、梅毒の検査を中心に、治療や予防についても解説しました。
梅毒は全身にさまざまな症状を引き起こし、放置すると健康に深刻な影響を与える病気です。
検査は、感染が疑われる行為の直後ではなく、数週間経過してから受けることが重要です。
検査を受ける方法や実施機関によって適切な受診時期は異なるため、事前に保健所や医療機関などに相談しましょう。
梅毒に感染しても適切な時期に検査を受け、しかるべき治療を受けることで症状の悪化を防ぎ、治癒することができます。
本記事が、梅毒の検査や治療に不安を抱える方の一助となれば幸いです。
参考文献
梅毒検査法と解釈の注意点|国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト
梅毒患者が急増中!検査と治療であなた自身と大切な人、生まれてくる赤ちゃんを守ろう|政府広報オンライン
梅毒に関する Q&A
Q4 梅毒では、どのような検査を行いますか?また検査はどこで受けられますか?|厚生労働省
梅毒に関する Q&A
梅毒Syphilis|東京都感染症情報センター
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