アレルギー検査の種類と費用の目安
アレルギー検査にはいくつかの種類があり、それぞれ調べられる項目数や費用が異なります。なお、以下の費用はいずれも保険適用(3割負担)の場合の検査費用の目安であり、別途初診料・再診料や処方料がかかります。
VIEW39やMAST36の費用
VIEW39は、アレルギーの原因となりやすい39項目のアレルゲンを一度の採血で調べられるセット検査です。花粉(スギ、ヒノキなど)、ダニ、ハウスダスト、動物(ネコ、イヌ)、カビ、食物(卵白、牛乳、小麦、エビ、カニなど)、昆虫(ガ、ゴキブリ)といった幅広いアレルゲンが含まれています。MAST36は36項目のアレルゲンを調べる検査で、VIEW39とは一部異なるアレルゲンが含まれています。いずれも保険適用の対象で、3割負担の場合の費用は約4,500〜5,000円程度です。
特異的IgE(RAST)検査の費用
特異的IgE検査(RAST検査)は、特定のアレルゲンを個別に選んで調べる検査です。費用は項目数によって異なりますが、3割負担の場合、約5,720円程度が目安となります。「症状のある項目だけ調べたい」「特定の食物アレルギーを確認したい」といった場合に適しています。VIEW39では調べられない特殊なアレルゲンを個別に調べたいときにも有用です。
TARC検査の費用
TARC(ターク)検査は、主にアトピー性皮膚炎の炎症の程度を数値で評価するための血液検査です。アレルゲンの特定ではなく、皮膚の炎症がどの程度活発かをリアルタイムに反映する指標として使われます。月に1回まで保険適用で受けることができ、3割負担の場合の検査費用は約600円(判断料を含めると約1,000円程度)です。治療の効果判定やステロイド外用薬の減量タイミングを見極めるのに役立ちます。
パッチテストの費用
パッチテストは、化粧品や金属などによるかぶれ(接触皮膚炎)の原因を調べるための検査です。血液検査では見つけにくい遅延型(IV型)アレルギーの原因物質を直接皮膚に貼り付けて確認します。22項目をまとめて調べられる「パッチテストパネル」が広く使われており、医師が必要と判断した場合は保険適用となります。3割負担の場合、パッチテストパネルの費用は約5,800円、金属アレルギーのみの検査は約1,000円程度です。ただし、最終判定まで複数回の通院が必要で、その間は入浴や激しい運動が制限されます。
120項目や219項目などの多項目アレルギー検査の費用
「120項目」や「219項目」として宣伝されている検査は、「遅延型フードアレルギー検査(血中食物抗原特異的IgG抗体検査)」と呼ばれるIgG抗体を測定する検査です。この検査は保険適用ではなく、すべて自費となります。費用は医療機関によって異なりますが、120項目で約3万〜4万円、219項目で約4万〜5万円程度が相場です。この検査について知っておいていただきたいのは、日本アレルギー学会をはじめ国内外の主要学会が推奨していないという点です。学会の公式見解によれば、IgG抗体は食物アレルギーのない人にも存在し、値はその食品をどれだけ食べたかに比例するだけで、症状との関連は示されていません。検査結果をもとに多くの食品を除去すると、栄養バランスが崩れて健康を害するおそれもあります。アレルギーが心配な方は、保険適用のIgE抗体検査を医療機関で受けてください。
「アレルギー検査」の結果の見方
アレルギー検査の結果の見方と異常値を紹介します。
「アレルギー検査」の基準値と結果の見方
特異的IgE抗体検査の結果は、各アレルゲンごとに「測定値(UA/mL)」と「クラス(0〜6)」で表示されます。クラス0(0.34以下)が陰性、クラス1(0.35〜0.69)が偽陽性、クラス2〜6が陽性です。クラスが高いほどそのアレルゲンに対するIgE抗体が多く、症状が出る可能性が高いとされます。ただしクラスが高くても無症状の方や、低くても症状が出る方もいるため、検査結果だけでの確定診断はできません。総IgE(非特異的IgE)は体内のIgE抗体の合計値で、成人の基準値は170 IU/mL以下です。高値の場合はアレルギー体質の可能性がありますが、寄生虫感染などでも上昇します。特に注意したいのはクラス4以上(17.50 UA/mL以上)で、強い感作状態にあり症状が出るリスクが高くなります。
「アレルギー検査」の異常値と今後注意すること
クラス2以上の陽性はそのアレルゲンへの感作を意味しますが、感作=発症ではありません。特に食物アレルギーでは、血液検査だけで安易に食品を除去しないことが大切です。正確な診断には食物経口負荷試験が必要な場合があります。異常値が出たときに大切なのは、まず主治医と相談して症状との関連を確認することです。アレルゲンが特定されたら日常生活での曝露を減らす工夫をし、総IgEが高い場合は複数のアレルゲンに広く注意を払いましょう。定期的な再検査で値の変化を追うことも、治療効果の確認に役立ちます。

