橋本病の方が意識したい食事のポイント

橋本病の方が積極的に摂った方がよい栄養素はありますか?
摂るとよい可能性があるという栄養素はいくつかあるのですが、明確な根拠が確立しておらず、現時点で橋本病の方が積極的に摂るべき栄養素は特にありません。
橋本病の方が食事で気を付けることを教えてください
甲状腺機能低下症のお薬を服用されている場合は薬の飲み合わせに、服用されていない場合はヨウ素の過剰摂取が連日続かないように留意しましょう。神経質になりすぎてもストレスがかかり、ストレスは橋本病の悪化に関わるため、海藻類の食べすぎに注意する程度で構わないでしょう。
橋本病の方が食事以外の日常生活で気を付けることを教えてください
橋本病の病勢の悪化に関わっていて、日頃よく遭遇するのは、ストレス、出産です。まずストレスですが、例えば転職、結婚、離婚、本人や子どもの受験、介護、配偶者の死亡などでストレスがかかり、甲状腺機能が悪化する場合があります。
ストレスから完全に逃れることは困難ですので、ストレスをあまり負担に感じないようにするもののとらえ方や、身の施し方が必要です。
次に、出産です。他人であるパートナーの遺伝子を半分抱えている胎児は、女性自身の身体にとっては厳密には異物です。このため、妊娠中は免疫が抑えられ、異物に寛容な状態になります。そして、産後は免疫の抑制が解除されて免疫反応が一時的に強くなります。このため、橋本病は産後1~3ヶ月の早い時期に悪化する(甲状腺機能低下症が進展、悪化する)可能性が高いです。
また、橋本病をお持ちの女性は、計画妊娠を心がけましょう。甲状腺ホルモンは、全身の代謝に関わるだけでなく、胎児の成長にも不可欠です。妊娠中に甲状腺機能低下があると、胎児を育むのに不可欠な甲状腺ホルモンが不足し、胎児に合併症をきたす可能性があります。妊娠する際は、甲状腺ホルモンの値を医療機関でチェックしてもらい、必要時はレボチロキシンを内服するようにしましょう。
さらに、妊活の際に使用する薬剤が女性ホルモンの値の低下を通して免疫反応を強める場合がありますので、不妊治療をされる際も橋本病があるということを申告するのが適切でしょう。
参照:『橋本病(慢性甲状腺炎)』(日本内分泌学会)
編集部まとめ

この記事では、橋本病で注意すべき食品や、日常生活においての注意点について概説しました。
日本人の場合、食品にそこまで神経質になる必要はないことが多いですが、甲状腺機能低下症をきたしレボチロキシンを内服している場合は飲み合わせに注意しましょう。
ストレスをため過ぎない生活を心がけ、甲状腺機能低下症が発症、悪化しないように留意しましょう。
参考文献
『橋本病(慢性甲状腺炎)』(日本内分泌学会)
『甲状腺専門医ガイドブック』(日本甲状腺学会)
『日本人の食事摂取基準(2025年版)』(厚生労働省)
『Hashimoto thyroiditis: an evidence-based guide to etiology, diagnosis and treatment.』(Pol Arch Intern Med)
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