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コレステロールの薬で筋肉が溶ける!? 命に関わる副作用「横紋筋融解症」の初期症状と薬に頼らない“7つの食事法”

コレステロールの薬で筋肉が溶ける!? 命に関わる副作用「横紋筋融解症」の初期症状と薬に頼らない“7つの食事法”

コレステロールの薬で筋肉が溶ける!? 命に関わる副作用「横紋筋融解症」の初期症状と薬に頼らない“7つの食事法”

日本人の3人に1人はコレステロールが高いと言われている現代において、コレステロールを下げるために、多くの人がコレステロールを下げる薬を飲んでいます。基本的には安全な薬ですが、まれに重篤な副作用が生じることがあります。なかでも最重症の副作用である「横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)」をご存知でしょうか? 気づかずに放置してしまうと、筋肉が溶けて歩けなくなったり、最悪の場合は命に関わることもあります。今回は、横紋筋融解症の初期症状やなりやすい人の特徴、そして極力薬を使わずに食事でコレステロールを下げる7つの方法について、舛森先生に詳しく解説してもらいました。

※本記事は、2024年6月に『YouTube医療大学』チャンネルで配信された動画内容に基づき、動画配信者である舛森医師の監修を経て構成されています。

舛森 悠

監修医師:
舛森 悠(YouTube医療大学)

2019年旭川医科大学卒業後、札幌にて初期研修をおこない、函館稜北病院総合診療科へ。北海道内の3次救急を担う救命救急センターなどを経て、現在は千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学共同専攻 博士課程にて研究に従事。並行して北海道での地域医療に貢献し、登録者86万人を誇る「YouTube医療大学」を運営。一般社団法人とまりぎケア代表理事、総合診療専門医、新家庭医療専門医、認知症予防専門医、医師会認定産業医。

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コレステロールは悪者ではない? スタチン系薬剤の働きと副作用

コレステロールは悪者ではない? スタチン系薬剤の働きと副作用

編集部

コレステロールを下げる薬を飲んでいる人は多くいますが、その副作用について深く知る機会はなかなかありません。まずは、コレステロールについて教えてください。

舛森先生

「コレステロールが高い」「悪玉コレステロール」などという言葉があるため、コレステロール=悪だと思っている人は多いのですが、それは大きな間違いです。 コレステロールは、私たちの細胞の膜を形作っている大事な構成要素です。また、体のホルモンを分泌するための材料であったり、骨を強くするビタミンDの材料でもあります。コレステロールがないと私たちは健康に生きていくことはできません。
LDLコレステロールを「悪玉」、HDLコレステロールを「善玉」と言いますが、実は両者に善悪はなく、リポタンパクという物質量の違いにすぎません。LDLコレステロールは体内で作ったコレステロールを血管の中に移動させ、各臓器に貯めていく働きがあります。ただし、LDLコレステロールが高すぎると血管の動脈硬化を進行させ、将来的に心筋梗塞や脳梗塞のリスクになってしまうため「悪玉」と呼ばれ、薬が処方されるわけです。

編集部

体に必要なものだからこそ、バランスが大事なんですね。では、コレステロールを下げる薬はどのような働きをしているのでしょうか?

舛森先生

一般的に「スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)」と呼ばれる薬がよく処方されます。肝臓でコレステロールを作る酵素の働きを邪魔(阻害)することで、コレステロールを作る量を減らす薬です。肝臓で作られない分、血液中にあるコレステロールを肝臓に戻そうとする力が働くことでコレステロール値が下がるという仕組みです。
一方で、スタチンは「横紋筋融解症」という重大な副作用を起こしてしまう可能性があります。この病気を発症すると筋肉の細胞が壊れて、血液の中に溶け込んでしまうことが分かっています。重症化すると命に関わることもある恐ろしい病気なのです。

見逃さないで! 筋肉が溶け出す「横紋筋融解症」3つの初期症状

見逃さないで! 筋肉が溶け出す「横紋筋融解症」3つの初期症状

編集部

万が一横紋筋融解症の副作用が出てしまった場合、いち早く気づくための初期症状を教えてください。

舛森先生

なるべく早期に発見して軽症で済むように、3つの初期症状を覚えておいてください。1つでも当てはまる場合は、自己判断で薬を中止せず、すぐに主治医に連絡し指示を仰いでください。
1つ目の症状は「筋肉痛や筋肉のだるさ」です。筋肉が溶けていくわけですから、痛みが出るのは理解しやすいですよね。 特徴として、肩や太もも、腰、ふくらはぎといった「体に近い部分の大きな筋肉」の両側に起こりやすいです。また、障害されている筋肉を強く圧迫すると痛みが出るという特徴もあります。

編集部

薬を飲んでから、どれくらいで症状が出やすいのでしょうか?

舛森先生

多くのケースではスタチンを処方されてから、大体1カ月以内に出てきます。 注意点として、スタチンを飲んだ人の約5%程度に、横紋筋融解症ではなく筋肉の痛みやこむら返り(足がつる症状)が出ることがあります。つまり筋肉痛が出た人全員が横紋筋融解症というわけではありませんが、放置は危険です。すぐ病院に相談してください。

編集部

2つ目の初期症状は何でしょうか?

舛森先生

2つ目は「尿の色が変化するです。意外かもしれませんが、筋肉が溶け出して血液中に漏れると筋肉の赤みが血液に混ざり、それが尿となって排出されるため、尿が赤黒色、または濃茶色になります。これを「ミオグロビン尿」と言います。 ミオグロビンは筋肉を構成する物質で、腎臓を通って尿になる際腎臓に大きな負担をかけてしまい、一気に腎不全(腎臓の障害)が進んでしまうのです。

編集部

尿の色は日々チェックしやすいですね。3つ目も教えてください。

舛森先生

3つ目は「足のむくみ」 です。ミオグロビンによって腎臓に負担がかかると、「腎臓の目が詰まって、どんどん尿を濾して出すことができない」状態になります。イメージとしてはフィルターの目詰まりのようなものです。体から水分を出すことができないので溜まっていき、重力の関係で体の一番下に位置する足からむくみ始めます。なんだか尿が出づらい、足がむくんできたという人は、すでに腎臓の障害がかなり進んでいる可能性があります。

【知っておきたい最新情報】

スタチンの筋肉への副作用、実際どれくらい起こるの?

最新の研究によれば、副作用の頻度として筋肉の痛みやだるさが出る人は約1割以下で、そのうち本当にスタチンの薬が原因だったケースは約1〜2%にとどまります。
そして最も怖い副作用の横紋筋融解症の発生頻度は、100万人に約100人という非常にまれです。ただし、65歳以上、強めのスタチンを飲んでいる、腎臓の病気がある、ほかの薬をたくさん飲んでいるといった場合はリスクが高くなることが分かっています(2024〜2025年の研究より)。
すなわちスタチンの筋肉への副作用は「怖いけれど、頻度はとても低い」というのが現在のデータです。だからこそ、初期症状の3つを知っておいて、当てはまる際はすぐ主治医に相談する――これが一番大切な対策です。

配信元: Medical DOC

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