心筋梗塞罹患後の予後に関係する生存率とは
再灌流療法の普及により、心筋梗塞の生存率は以前と比べると改善傾向にあります。特に症状が現れてから、早い段階で適切な治療が行われれば高い確率で回復が期待できます。
この章では、心筋梗塞の5年後の平均生存率やICUでの治療後の生存率について見ていきましょう。
5年後の平均的な生存率
心筋梗塞の生存率は重症度や年齢、性別、治療までの時間などによって異なります。ある研究では5年後の生存率はおよそ8割と高い水準です。
また、心臓のポンプ機能が保たれているケースの5年生存率は9割というデータもあります。
ICU治療室に入院後の生存率
J-MINUET研究によると、心筋梗塞の入院後の院内死亡率は約7〜8%です。また国立循環器病センターにおける心臓血管外科術後のICU治療室での死亡率は、10年間で約3%です。
これらのデータから、適切な治療を提供する病院への入院やICU治療室での治療が、生存率の上昇につながることがわかります。
早期発見での生存率
心筋梗塞の生存率上昇を図るには、冠動脈の血流を回復させ心筋の壊死の拡大を早期に阻止することが重要です。2時間以内に治療すれば高い効果が得られ、発症前の生活に戻れる可能性が高いといわれています。小さな異変を見逃さず、すぐに病院を受診して早期対策に努めましょう。
心筋梗塞の予後を保つための予防法
心筋梗塞の予後を良好に保つには、症状が認められたら一刻も早い救急要請が重要です。また糖尿病などの基礎疾患がある場合は、内服管理や生活習慣を見直すことも大切です。
この章では心筋梗塞の予後を良好に保つための予防法について解説します。
迅速な救急要請
前述したように心筋梗塞は一刻も早く治療することが重要です。胸痛や絞扼感(胸が絞めつけられる感じ)が20分以上続き、安静にしても治まらない場合はすぐに救急要請しましょう。
基礎疾患管理
糖尿病や脂質異常症、高血圧などの基礎疾患は心筋梗塞を発症するリスクが高いといわれています。内服薬を処方されている場合は飲み忘れのないよう内服管理を行い、食生活の改善や運動習慣で予防に努める姿勢が大切です。
非典型症状でも即受診
心筋梗塞は胸痛や呼吸苦といった典型的な症状だけでなく、顎や歯、背中など一見心臓とは関係がなさそうな部位に痛みが生じる場合があります。これらの症状出現時もすぐに受診するようにしましょう。

