子宮体がんの予防・対策はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「子宮体がんの症状」はご存知ですか?予防・対策も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
馬場 敦志(宮の沢スマイルレディースクリニック)
筑波大学医学群医学類卒業 。その後、北海道内の病院に勤務。 2021年、北海道札幌市に「宮の沢スマイルレディースクリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医。日本内視鏡外科学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各会員。
子宮体がん(子宮内膜がん)とは?
子宮がんには子宮体がんと頸がんの2種類のがんがあります。子宮体がんは子宮の内膜から発生するため「子宮内膜がん」とも呼ばれています。
子宮体がんの原因は、主にエストロゲンとプロゲステロンというふたつの女性ホルモンのバランスが崩れることです。そのため、子宮体がんになりやすい人には特徴があります。
子宮体がんの原因
子宮体がんの原因として考えられているのが女性ホルモンである「エストロゲン」です。女性には月に1度、月経が訪れますが、エストロゲンの作用で子宮内膜に厚みを増し、妊娠に備えます。排卵後に妊娠しなければ、子宮内膜ははがれ落ちて月経経血となってきれいにはがれ落ちます。
ところが更年期にさしかかる40代くらいになると、排卵が不規則となるため、もうひとつの女性ホルモンであるプロゲステロンが十分働きません。そしてエストロゲンの影響力が強まってしまうのです。
このふたつの女性ホルモンのバランスが崩れ、エストロゲンが優位になると、子宮内膜がきれいに排出されなくなってしまうのです。徐々に子宮内膜が厚くなり異常細胞が発生し、子宮体がんを発症するという過程が解明されています。このほかにも糖尿病・遺伝性腫瘍が原因の場合もあります。
子宮体がんの予防・対策
予防・対策として効果が期待できるのは
生活習慣を改善する
低用量ピルを服用する
子宮体がん検診を受けて早期発見に努める
子宮体がんのなりやすい人の特徴は、ホルモンバランスが崩れる40代以降で、喫煙・飲酒などの生活習慣も関係してきます。肥満傾向のある方や糖尿病を持つ人も注意が必要です。子宮体がんの罹患をまったくゼロにすることはできませんが、予防・対策することはできます。
生活習慣を改善する
子宮体がんは、肥満症・糖尿病・高血圧を患っている人に発症する傾向があります。高脂質の食事や塩分の摂りすぎに注意しましょう。また規則正しい生活を送り、ウォーキングなどの軽い運動を習慣にすることも大切です。
低用量ピルを服用する
子宮体がんは、エストロゲンの過剰分泌により子宮内膜が厚くなることで発症します。子宮内膜が厚くならないようにするためには、低用量ピルを服用するといいでしょう。避妊のためのピルではなく治療のためのピルなので、保険適用となります。
低用量ピルを服用することで、子宮内膜をきれいにキープできます。月経不順や月経痛などで悩んでいる人は、一度産婦人科で相談してみてはいかがでしょう。
子宮体がん検診を受けて早期発見に努める
子宮体がんにかかわらず、がんは早期発見・早期治療が大切です。子宮体がんは、がんが子宮内にとどまっている場合には、治療により80%が完治することが期待できます。検査も絶食や下剤を飲むといった検査前処置もありません。子宮は外から手が届く場所にあるため、細胞診など診断に必要な検査も簡単にできます。
しかし、企業や自治体が行う集団検診では、子宮体がんを検査する機会が少ないことも事実です。自分が受ける健康診断にオプションで子宮体がん検査がある場合には、積極的に受けるようにしましょう。

