ライくんにお昼ごはんをとどけた、サチ。帰る時、酔っ払ってフラフラと帰宅してきた瑠美に遭遇する。ライを放って、一体、何をしているのかと問い詰めるが、酔っている彼女から、まともな答えは返ってこない。ひとまず瑠美を介抱するが…。
酔っ払って帰宅してきた母親
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彼女は不規則なヒール音をならしながら、フラフラとこちらに向かってきた。
「瑠美さん!!」
すると、彼女は立ち止まり、目を閉じたままゆっくりと顔をあげて、じわっと目を開いた。
「あ〜、かのめさ…へへ〜、あ、酔っあられ…」
呂律も回らず、ねむそうにしている彼女に駆け寄り、背中をさすった。
「…ライくんに聞きましたよ、ずっといないって」
「そう〜、いそがしくてぇ」
「ライくんのこと放り過ぎです。ずっと彼氏さんと一緒にいるの知ってますよ」
「彼氏〜?あぁ…」
とりあえず自宅に入って寝かせようと、彼女のウデを自分の首に回した。すると、彼女の頭がガクンとうしろに傾き、その影響で、首元が露わになった。
首には、目立つ赤いアトが数個ついており、なんとなく状況が理解できた。
ひとまず、今この状態の瑠美さんに何を言っても覚えていないと思うので、彼女を自宅前まではこんだ。再びインターフォンを押すと、またライくんが出てきた。
「おばちゃん?…どうしたの?」
「今、たまたまライくんのお母さんと会ったの」
「え!ほんと!?」
「お母さんねむそうで…お布団、連れて行ってあげようと思うから、開けてもらってもいい?」
ライくんはとびらを開けてくれ、瑠美さんの部屋に案内してくれた。私は瑠美さんを担いでベッドに寝かせ、布団をかけた。
「あなたには関係ない」
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「ママ、どうしたの?」
「…お仕事でつかれちゃってたのかもね。また、様子見にくるから…その時にお母さんとちょっと話してみるね」
心配そうに見つめるライくんに笑顔を向け、私は一度、自宅へともどった。
それから数時間後。私は一旦、家事を済ませ、再び氷川家をたずねた。インターフォンをならすと、スピーカーから聞こえたのは、ライくんの声ではなく、瑠美さんのかすれた声だった。
「…瑠美さん?さっき帰ってきたの覚えてます?」
「いや、まったく…」
その言葉の直後…「うぅっ」と言う、瑠美さんの嘔吐しそうな声がしたので、「おちついてから玄関を開けてもらえないか」と伝えた。少ししてからとびらが開き、顔面蒼白な瑠美さんが私を迎えた。
「だいじょうぶ?かなり飲んでたみたいですけど。ライくんも心配してましたよ。ずっと会ってなかったんですって?」
「鹿目さんには、関係ないですよ…」

